「水平線を見ると地球が感じる」生月島サンセットウェイ 全長10キロ超 広がる絶景

断崖が迫る非日常の風景が広がる生月島西側の「サンセットウェイ」。東シナ海に沈む夕日の景色を求めて訪れる観光客も多い=平戸市生月町(小型無人機ドローン「空彩4号」で撮影)

 長崎県平戸市生月島の絶景が車窓に広がり、観光客を魅了する「生月島サンセットウェイ」。島の玄関口で南東部に位置する道の駅生月大橋付近を出発し、南部を通った後、西側を北上する全長10キロ超の農道だ。今は日本風景街道「ながさきサンセットロード」(約340キロ)に組み込まれている。
 農道のほぼ中間点にある鷹ノ巣トンネル(約160メートル)を抜けると、高さ最大約80メートルの断崖と東シナ海が両側に迫り来る。夕日が沈むころ、トンネル近くの石原橋展望台から望むと、非日常性を一層増幅させる。

 

 断崖下のわずかな斜面には、旧生月町が1980年代に農地を整備した。地域にとって何げない風景だったが、一躍観光資源に変わっていた。生月島体験観光協議会の山浦與志治会長は「口コミなどで素晴らしさが定着したようだ。多くの人が訪れ、驚いている」。
 島が誇る絶景は国内外の大手自動車、タイヤメーカーのCMにも登場。ドライブで家族と訪れた佐賀県の男性会社員(61)は「断崖が迫る風景は日本とは思えない。水平線を見ると地球が感じられる」と話した。


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