テレワークで社内コミュニケーションが希薄に…3つのコミュニケーション術

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。「オピニオンCROSS neo」では、コミュニケーションコーチの山﨑洋実さんが“テレワーク時代のコミュニケーション術”について述べました。

◆テレワークの縮小・取りやめの理由は!?

コロナ禍において、多くの企業がテレワーク導入に取り組むなか、昨年春以降、テレワークの実施を継続している企業もあれば、一時期は実施していたものの縮小・取りやめたという企業もあるなど、対応はさまざま。

主要企業100社を対象に実施した「テレワークの実施状況」に関するアンケート調査によると、昨年春以降、テレワーク実施を維持している企業は、100社中62社。一方で「縮小(21社)」または「やめている(2社)」企業は、合わせて23社。そして、その理由のなかで山﨑さんが着目したのは「社内のコミュニケーションの希薄化」。

山﨑さんは「コロナはすぐにはなくならないので、テレワークは今後も続けていくことになるでしょうし、新しい働き方としてメインになっていくと思う」と言い、テレワークのなかでいかにコミュニケーションを取っていけばいいのか提案します。

山﨑さんが考えるコミュニケーションの希薄化の要因は3つ。1つは毎日出社せず、顔を合わせていないため困っていることや疲れなどの「変化に気付きにくいこと」。モニター越しでは相手の状況がわかりにくく、声をかけたり、手を差し伸べたりすることも難しいと説明。

2つ目は「タイミングが掴めないこと」。相談したいことがあっても相手の状況が見えないのでタイミングを遠慮してしまうなど「よっぽど自分から積極的にいかないといけない」と山﨑さん。

3つ目は「雑談がないこと」で、山﨑さんは「無駄な話が実は大事」と明言。なぜなら雑談から発展的な話が生まれたり、相手のことがわかったりするから。しかし、テレワークでは雑談の機会が失われ、消極的な人はますます消極的に。山﨑さんは「言わなくても気が付いてほしいというのが日本人だが、これからの時代は自分からもっと伝えるべき」と主張します。

◆テレワーク時代のコミュニケーション術

ではどうすればいいのか。1つは「影響を伝える」で、山﨑さんは「リモートになると指示や業務の話だけになりがちなので、関わりの時間を意識してほしい」と訴えます。そこで伝えるべきなのが"影響”で、例えば1つの出来事に対し自分にどんな影響があったのか、「うれしかった」、「助かった」などの感情をより伝えることが大事だとか。

次に「感謝を伝える」。これは実際に会えなくなるとなかなか言う機会がないため、「これもぜひ意識していただきたい」と山﨑さん。さらには「間接承認をする」。例えば、「○○さんがあなたのこと、『とても仕事がやりやすい』と言っていたよ」といった具合に、褒め言葉などを間接的に伝えてあげること。そうすることで自分と相手、言っていた人、3人の関係が良くなり、さらに間接承認が社内で増えると「すごく良い雰囲気になっていくと思うし、人との関わりにおいてすごく大事」と奨励します。

MCの堀潤が「良いことはどんどん言っていきましょうということですね」と追随すると、山﨑さんも「今は"叩く文化”になってしまって、嫌なことや不満を声にする人が多いが、良いことをもっとお互いに伝え合う世の中になっていくといいと思う」と望んでいました。

番組では、視聴者に「現在、テレワークや時差出勤をしていますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆現在、テレワークや時差出勤をしていますか?
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していない……1,500票

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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