藤原竜也が天才小説家役 共演に土屋太鳳、豊川悦司ら 小説と現実が交錯する「鳩の撃退法」映画化決定

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佐藤正午のベストセラー小説「鳩の撃退法」が映画化され、8月に劇場公開されることが発表された。原作は第157回直木賞を受賞した作家・佐藤正午による、第6回山田風太郎を受賞した小説。これまで実写化不可能と言われてきた小説が映画となる。

主演は映画「藁の盾 わらのたて」「22年目の告白-私が殺人犯です-」「Diner ダイナー」「カイジ ファイナルゲーム」など数々の話題作に主演する藤原竜也。謎めいた天才小説家・津田伸一を演じる。そんな津田に振り回される担当編集者・鳥飼なほみを演じるのは、「今際の国のアリス」などの土屋太鳳。ある日突然家族と共に姿を消したバーのマスター・幸地秀吉を約5年ぶりの映画出演となる風間俊介、津田の行きつけのコーヒーショップ店員・沼本をテレビドラマ「あなたの番です」などの西野七瀬、彼らが暮らす地方都市の裏社会を仕切る男・倉田健次郎を豊川悦司が演じる。

監督はドラマ「赤めだか」でギャラクシー賞ほかドラマ界の賞を総なめするなど、映画だけではなくテレビドラマ・バラエティ・ミュージックビデオと、ジャンルを問わず活躍するタカハタ秀太が務める。

かつて直木賞を受賞した天才小説家の津田伸一による書き途中の新作を小説を読む、担当編集者の鳥飼なほみ。富山の小さな街で経験した出来事を元に書かれた津田の新作に心を躍らせる鳥飼だったが、話を聞けば聞くほど、どうにも小説の中だけの話とは思えない。鳥飼は津田の話を頼りに小説が本当にフィクションであるかを検証するが、そこには驚きの真実が待ち受けていた・・・というストーリーが展開される。

”小説と現実””過去と現在”が交錯しながら進み、”なぜ偽札は津田の元に舞い込んだのか?””囲いを出たハトとは一体何なのか?””消えた家族の行方は?”など、いくつもの謎が仕掛けられており、観客が楽しみながら謎に挑める内容となっている。

公開された特報映像では、藤原竜也が映像を見ているこちら側に声をかけ、姿を消した家族や積まれた札束などの映像が映し出される、謎の多い内容になっている。さらに、「その謎に挑む、主人公はあなただ」と、見る者を挑発する言葉が収められている。また、あわせて公開されたポスタービジュアルは、本物の小説のようなデザインとなっている。

あわせて原作者、キャスト、監督のコメントも公開された。藤原竜也は「今作で演じるのは【天才小説家】という役柄になりますが、僕の執筆する小説が観客の皆さまを『鳩の撃退法』の世界に引き込み、巻き込んでいけるか、とても楽しみです」とコメント、土屋太鳳は「藤原竜也さんには16歳の時に撮影所の片隅でご挨拶したことがあり、数年後『這い上がってきたなぁ』」とおっしゃっていただきましたが、さらに這い上がって、やっと直接、演技をご一緒出来ました。感動です!」と藤原竜也との共演に喜びを見せている。

【コメント】

■原作者:佐藤正午
あちこちに仕掛けがあって、決して単純ではないはずなのに、ストーリーの流れに気持ちよく乗せられてしまう。この映画を見ていると、ウソとホントの境界線がだんだんと消えていって、「どこでもドア」のように、両方の世界を登場人物が自在に行ったり来たりする。見終わってそれが自然に思えるのは、小説でいえばキモの文体、この映画の俳優陣の魅力に拠る所が大きいのではないでしょうか。これでおまけに本が売れれば、原作者としても文句のつけようがありません。

■藤原竜也 / 主人公・津田伸一(つだ・しんいち)役
撮影中はどんな映画になるのだろうと想像もつきませんでしたが、完成した映像を観たとき、「こうやって表現するのか!」とタカハタ監督の手腕に驚くと同時に、演じていた僕自身も主人公・津田が仕掛ける【現実と小説】が入り混じる世界観に引き込まれました。タカハタ組の優秀なスタッフ、豪華な共演者の皆さま、そして全編通してロケをさせていただいた富山県の皆さまに心から感謝したいと思います。今作で演じるのは【天才小説家】という役柄になりますが、僕の執筆する小説が観客の皆さまを『鳩の撃退法』の世界に引き込み、巻き込んでいけるか、とても楽しみです。

■土屋太鳳 / 鳥飼なほみ(とりかい・なほみ)役
この動揺と興味と感動は鳥飼なほみとしての感情なのか、それとも津田さんを演じる藤原竜也さんの演技を凝視出来る土屋太鳳としての感情なのか…佐藤正午先生の原作に翻弄された感覚のまま、痛快に突っ走った撮影の日々でした。藤原竜也さんには16歳の時に撮影所の片隅でご挨拶したことがあり、数年後「這い上がってきたなぁ」とおっしゃっていただきましたが、さらに這い上がって、やっと直接、演技をご一緒出来ました。感動です!

■風間俊介 / 幸地秀吉(こうち・ひでよし)役
『物語』という概念を、根底から覆すような作品です。 誰かが頭の中で思い描く『物語』、現実にあった出来事を語り継ぐ『物語』。 この映画は、そのどちらか、将又、そのどちらでも無いのか。 答えは、出演した僕にも分かりません。 僕が演じた役は、そこにいるのか、もしくは、小説家の頭の中の存在か。 人々が遥か昔から愛してきた『物語』という概念を揺さぶる『鳩の撃退法』 是非、劇場でご覧ください。

■西野七瀬 / 沼本(ぬもと)役
クランクインの日、とても緊張していました。現場に入ってみると、キャスト・スタッフの皆さんが温かく迎えてくださり、シーンを重ねるごとにどんどん現場が楽しくなっていき、今回こうして沼本として皆さんとご一緒させていただけたことが嬉しかったです。全編富山ロケで、あるときは私自身山脈に癒されながら撮影したこともあったりして、そういった空気感もスクリーンから伝わったらいいなと思っています。ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。

■豊川悦司 / 倉田健次郎(くらた・けんじろう)役
「本通り裏の男」というシビれるような役をもらって、イカした毛皮のコートを羽織り、雪降る富山の夜を闊歩した。もう充分にカッコよくて、涙がチョチョ切れた。「ワル」を演じるのは喜びだ。これほど面白いストーリーの中では特にね。

■タカハタ秀太監督
担当編集者「津田さん、書いちゃいけないことを書いてるんじゃ?」
津田「小説家が書いちゃいけないことって何だ?」
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恐らく書いてはいけないことを書いている小説家・津田伸一。それは、ある家族の失踪事件を解決するサスペンスなどではない。小説家は結末を変える。しかしそれが嘘か現実か、決めるのは皆さんです。そして、小説家は何故『鳩の撃退法』というタイトルを思いついたのか、そこも考えてみてください。

鳩の撃退法
2021年8月27日(金)公開
配給:松竹
©2021「鳩の撃退法」製作委員会 ©佐藤正午/小学館

© 合同会社シングルライン