【WATCH的イケメン図鑑】Vol.28 ニコラス・ホルト

問題大ありのダメなロシア皇帝役から目が離せない!!

ひたすらキュートだった「アバウト・ア・ボーイ」で注目を集めて以来、美しき演技派として映画にドラマに魅力を放ってきたニコラス・ホルト。そんな彼が、今度は問題大ありのロシア皇帝に。「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」で、とにかく横暴! そして考え方も振る舞いも雑過ぎ! なピョートル皇帝をユーモラスに演じている。

ロシア帝国に君臨するピョートルは、偉大な皇帝だった父を持つプレッシャーもあってか常に空回っていて、要するに単なる威張りんぼの王様。そんな彼に真の忠誠を誓う人がいるはずもなく、愛に飢え、メンタルもこじらせまくっている。なものだから、大好きな家臣の妻に夜のお相手をさせるのは当然で(たぶん悪いと思っていないはず…)、夜どころか周りに大勢の人がいる場所でお構いなしに欲望を満たすことも。新婚の妻・エカチェリーナ(エル・ファニング)に現場を目撃されても、「細かいことは気にするな❤︎」で大雑把に済ませてしまう。

また、どうかしているのは性的な面だけでなく、家臣をうっかり撃っちゃっても「あ、ごめん❤︎」という感じ。基本乱暴者なので、気に入らないことがあれば殴る蹴るは当たり前。けしからんことに、エカチェリーナのおなかに一発お見舞いしたりもする。そんな王様に宮廷の人々は誰一人逆らうこともできず、完全に“裸の王様”と化しているのがピョートルという男。実際、全裸で廊下をペタペタ歩いたりもするので。大らかと言えば大らかだし、ニコラスの全裸(後ろ姿)は確実にセクシーだけど…。しかも、そんなピョートルだからこそ、ごくたま~に、本当にたま~に見せる真剣な表情がすてきだったりもして、なんだかずるい。ピョートルとエカチェリーナの結婚生活はどうなっていくのか? その前にロシアはどうなってしまうのか? ハラハラさせられつつ、ダメ皇帝から目が離せなくなってしまう。

憎たらしい。かわいらしい。憎たらしい。かわいらしい。こうも感情をグルグルさせる難役をニコラスに託したのは、映画「女王陛下のお気に入り」の脚本を手掛けたトニー・マクナマラ。「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」の企画・脚本・制作総指揮を務める彼は、「女王陛下のお気に入り」でのニコラスを見て今回の起用を熱望したそう(ちなみに、「女王陛下のお気に入り」でニコラスが演じた役も、主人公のエマ・ストーンを後ろから蹴り飛ばしていたけど…)。さらに、マクナマラの期待に100%以上応えたニコラスは、ピョートル役でゴールデン・グローブ賞や全米映画俳優組合賞などにノミネート! 各ドラマ賞をにぎわす存在にもなっている。

【プロフィール】

ニコラス・ホルト Nicholas Hoult
1989年12月7日生まれ。イギリス出身。「アバウト・ア・ボーイ」(2002年)で一躍注目を集めた後、熱烈な支持を集めた青春ドラマ「スキンズ」(07~13年)の美形高校生・トニー役で若手スターに。映画出演作に「シングルマン」(09年)、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(11年)をはじめとする「X-MEN」シリーズ、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(15年)、「女王陛下のお気に入り」(18年)、「トールキン 旅のはじまり」(19年)などがある。

【番組情報】

「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」(全10話)
スーパー!ドラマTV
月曜 午後10:00~10:55ほか(二カ国語)※3月22日・4月12日は、午後10:00~11:00
月曜 深夜0:00~1:00ほか(字幕)

文/渡邉ひかる

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