PCR検査を安価・迅速に ミタカトレードが那覇にセンター開設

 誰にでも安価で安全に新型コロナウイルス感染症のPCR検査を受けてもらおうと、医療用マスクやガウンの生産販売などを手掛けるミタカトレード(兵庫県)は25日から、那覇市松山に開設した「沖縄PCR検査センター」で検査を始める。ウイルス検出を迅速に判定できる機材や試薬をそろえ、店頭での検査は1回3千円からと「県内最安」を掲げた。検査体制が確保しづらい遠方のクリニックなどからも郵送で検体を受け付けるほか、法人の検査にも安価で対応するという。

 PCR検査は、検体からウイルス中の物質「リボ核酸(RNA)」を抽出し、遺伝子配列を増やし検出する。沖縄PCR検査センターでは、理化学研究所と神奈川県衛生研究所が開発した「スマートアンプ法」と呼ばれる試薬を使い、プロメガ社のRNA抽出装置を導入。通常は手作業となる工程を自動化した。PCR検査は最短40分で188検体の検出が可能だという。

 センターのトップを務めるミタカトレードの木下湖治代表取締役は「誰もが安全で簡単に、速く低価格で検査が受けられるよう一流の機械と試薬をそろえた。1日千件以上の検査能力がある」と強調した。ミタカトレードは20年ほど前からマスク販売などを通じ沖縄と関わりがある。取引先などからのPCR検査の充実を求める声を受け、センター開設に至った。

 センターには県出身の検査技師を置き、那覇市松川の町田医院と提携する。PCR検査で陽性が判明した場合は、医師を通じて県へ感染の発生届が提出される。海外渡航時に必要な陰性証明書もセンターで発行できるようにするという。

 店頭での検査結果は原則翌日までに通知される。価格は3千円。当日中の結果通知を希望する場合は、午後3時までの検査を対象に6200円で受け付ける。郵送(3900円)での検査も可能。予約は(電話)050(8880)2391。もしくはインターネットokinawa-pcr.com

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