ウッズ事故現場は有名幽霊スポット 謎多き「危険地帯」だった

壮絶な事故を物語る車両は速やかに運び出された(ロイター)

ゴルフ界のスーパースター、タイガー・ウッズ(45=米国)が23日(日本時間24日未明)に米ロサンゼルス郊外で起こした交通事故が、世界中に衝撃を呼んでいる。ウッズは右足の複数箇所を複雑骨折する重傷を負い、右すねや足首の手術を受けた。命に別条はないものの、今後の選手生命を脅かすほどの大アクシデントとなったが、実は事故が起きた場所は地元住民も恐れる、謎多き「危険地帯」だったという。ウッズにまで襲いかかった“ミステリーゾーン”とは――。

救急搬送されたウッズはハーバーUCLA医療センターで右下腿と右足首の緊急手術を受けた。複雑骨折した脛骨にはロッドを挿入、足と足首はネジとピンの組み合わせで固定。選手生命はもちろん日常生活への影響も心配される大事故となった。

世界のスーパースターを襲った悲劇には、スポーツ界のスターたちから続々エールが届いた。かねて親交がある女子テニスのセリーナ・ウィリアムズ(39=米国)は「ビッグブラザー、愛しているわ。これを乗り越えましょう」。米バスケットボールNBAのスーパースター、マジック・ジョンソン氏(61)は「みんなでタイガーへ祈りをささげよう。一日も早い回復を」。ボクシングの元世界ヘビー級統一王者マイク・タイソン(54)も「ファイト」と激励。大のゴルフ好きで知られる前米大統領ドナルド・トランプ氏(74)も「FOX」のインタビューに「みんなウッズが恋しいし、我々にはタイガーが必要だ」とエールを送った。世界中に衝撃を与える事故となったが、現場は謎の交通事故多発地帯だった。事故が発生したのは、米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外の高級住宅街ランチョ・パロスベルデスのホーソーン大通り。緩やかな下り坂のカーブでコントロールを失い、中央分離帯を乗り越えて反対側の道路を横切って斜面を転がり落ちた。

米紙USAトゥデーによると、地元住民のチレル・アルマンテ氏が「ここは常に事故が発生しているんだ」と証言し、事故が頻発していることが明らかになった。しかし見通しもよく、急カーブでもない場所で事故が多発する原因が不可解なため、地元でも対策が取れずにいる。そんな謎を解くカギになりそうなのが、現場の周辺地域が西海岸有数の心霊スポットという事実だ。

パロスベルデスにある「ビセンテ灯台」は、地元住民の間で幽霊伝説が語り継がれている。かつて灯台の管理人の妻だった女性が崖から転落死。その後、霧の深い夜に灯台のライトに照らされながら女性の霊がさまよう姿を多くの住民が目撃している。

また、事故現場の近くにある「バンダーリップマンション」は、地元では幽霊マンションとして有名。所有者だったバンダーリップ氏が、娘とアフリカ系男性との交際に反対し、精神病棟を建設した上で娘を監禁。恋人とその赤ちゃんを殺害したといわれる。その目と鼻の先にある「ウェイフェアズチャペル」には幻の巨大な白フクロウが出現したり、ネーティブアメリカンの老人の幽霊が出現する逸話が言い伝えられている。今回の事故現場周辺はまさに映画さながらの“ミステリーゾーン”なのだ。長く腰痛に苦しみ、昨年12月に手術を受け復活を目指していたスーパースターの身に何が起きたのか…謎は深まるばかりだ。

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