デヴィ夫人、岩井志麻子…3月終了「胸いっぱいサミット!」舌禍の歴史

デヴィ夫人も失言で謝罪した

番組終了の要因は度重なる“問題発言”か――。

関西テレビのローカルバラエティー番組「胸いっぱいサミット!」が3月27日で終了すると同局から発表された。

同番組は1994年に「たかじん胸いっぱい」というタイトルでスタート。MCの故やしきたかじんさんと、辛口のパネリストが話題のニュースをテーマに討論を繰り広げ人気を博した。たかじんさん他界後、15年4月から現在の番組タイトルに変え、計27年間にわたって放送を続けてきた。

一方、パネリストの問題発言がたびたび物議を醸したのも事実だ。

19年には、作家の岩井志麻子氏が韓国人の気質を「手首を切るブスみたいなもん」と語り「ヘイトスピーチだ」と炎上。BPO(放送倫理・番組向上機構)から「放送倫理に違反」と判断された。昨年には、不妊治療のニュースをめぐってタレントのデヴィ夫人が「(不妊の原因は)9割9分堕胎です」と発言。スピード謝罪に追い込まれたのは記憶に新しい。

同局は、番組終了の理由について「一定の役割を終えたと判断した」とコメントしているが、芸能関係者は「コンプライアンスに厳しいご時世、何度も謝罪しているなんてスポンサーが許さんでしょ」と指摘する。

ただでさえ、テレビ各局はコロナ禍で広告収入が激減している。問題発言を繰り返す番組を継続させるのは難しいというわけだ。

在阪テレビ関係者は「コロナで難しくなっているのはそれだけではありません。『胸いっぱい』のように観覧番組もやりにくいんですよ。それに若いプロデューサーが台頭してきて、長寿番組に頼ることなく、自分たちで番組を作りたいという気持ちが強い。この改編期は長寿番組をやめる千載一遇のチャンスなんです」と話す。

さまざまな事情が絡んでの終了といえそうだ。

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