DV問題から復帰のヤンキース・ヘルマンがチームメイトらに謝罪

DV問題で81試合の出場停止処分を受け、昨季を全休したドミンゴ・ヘルマン(ヤンキース)がプレー再開にあたってチームメイトなどに謝罪した。ヘルマンは2019年9月にDV問題が発覚し、レギュラーシーズンの残り試合とポストシーズンの全試合を欠場。出場停止処分が残っていたため、昨季は全休となった。さらに、なかなか復帰できないことにフラストレーションを募らせ、SNS上で現役引退を示唆して周囲を困惑させていた。

ヘルマンは「スタインブレナー・ファミリー、チームメイト、フロントオフィス、そして私を愛してくれている周囲の人々に謝罪したい。2019年、チームが最も私を必要としていたときに、私はチームにいられなかった。チームを助けられなかったことはとても辛かった。そのような状況になったのは自分自身に責任があるということを理解している」と自身が犯した過ちを謝罪した。

DV問題だけでなく、インスタグラムで現役引退を表明するという騒ぎも起こしたヘルマン。この引退騒動については、ブライアン・キャッシュマンGMに対して「プレーを再開できないことに不満を感じていた」と説明したという。「私は適切な方法でSNSを使用していなかった。ファンとつながることが目的だが、もっと適切な使い方をしなければならない」と反省を口にしている。

様々な騒ぎを起こし、チームに迷惑をかけたヘルマンの復帰を歓迎しないチームメイトがいるのも事実である。ザック・ブリットンは先日、「誰がチームメイトになるかは自分では選べない」と発言。ヘルマンはブリットンの発言について「彼のコメントは見た。あのコメントは個人的なものではなく、プロとしての発言だった」と理解を示し、受け入れている。

なお、ハル・スタインブレナー・オーナーはヘルマンが再びメジャーのマウンドに立つ前に「深い後悔」を経験してほしいと考えているという。ヘルマンにはまだマイナー・オプションが残っているため、ヤンキースはスタインブレナーの意向に従い、ヘルマンを開幕ロースターに入れず、マイナー降格という措置を取る可能性もあるとみられている。

とはいえ、今季のヤンキースは故障リスクの高い先発投手を多く抱えており、どこかのタイミングで2019年に18勝を挙げたヘルマンの力が必要になる可能性は高い。それに備え、ヘルマンには精神的にひと回りもふた回りも成長することが求められる。

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