田中圭、堤幸彦と14年ぶりのタッグ!「死神」と呼ばれる孤高のくせ者刑事に

Huluでは2021年秋から、田中圭が主演、堤幸彦氏が監督を務めるHuluオリジナル「死神さん」(日時未定、全6話)を配信予定であることが発表された。

本作は、大倉崇裕氏の同名小説が原作。田中が「死神」と呼ばれるダークヒーローに扮(ふん)する異色の痛快ミステリードラマだ。田中演じる主人公・儀藤堅忍(ぎどうけんにん)は、警視庁内にある謎の部署でたった1人、無罪確定となった事件を捜査するくせ者の刑事。警察組織が掘り返されたくない事件の証言と証拠を徹底的に洗い直して、事件を180°転換させ真犯人を検挙していく。そのため、儀藤の相棒となる者も組織から疎まれ、出世の道を閉ざされることになる。こうした背景から組織内で「死神」とあだ名をつけられ、感謝も愛されもしない状況の中、誰とも群れない儀藤は、相棒を常に変えながら、闇に葬られた真相をあぶり出していく。事件が変われば、相棒も変わる、1話完結型ドラマとなっている。

また、田中とは07年の映画「包帯クラブ」以来、14年ぶりにタッグを組む堤氏がメイン監督を担当。主演と監督として向き合うのは初となる本作で、久々に堤監督と再会した田中は、「前回は、とにかく堤監督からのムチャぶりがすごかった思い出があります。オーディションにも参加者の相手役で関わったのですが、監督がわざとなのか、僕を試したのか、飽きたのか分からないですけど、いろんな人のものまねでセリフを言わされたんです(笑)。今回も楽しみ半分、怖いです(笑)」と過去の体験を語ると、堤氏も「田中くんには、どこに心があるのか(笑)、完全には理解できない、不思議なたたずまいがあるんです。監督の負けだと感じるような、打ち崩せない何かがあるので、『包帯クラブ』でご一緒してから今まで、ずーっと隠し玉みたいに思っていた存在でした」と田中について表現。続けて「『包帯クラブ』のオーディションや現場でも何かとムチャぶりしましたが、実はいろいろ試してもらうことで、本当のところを知りたかったんです」と当時の真意を明かした。

さらに、堤監督が「この人の存在感の芯の部分に勝ちたいし、今回は“やっぱり田中くんは田中くんだなあ”と思うような演出はしたくない。見たことのない姿やポーズ、しぐさも作ってはやらせたいです。今のところ予定はないですが、田中くんがどうしてもやりたいと言うなら、ものまねもリクエストしたいと思います(笑)」と、“誰も見たことのない田中圭”を引き出す意欲をみなぎらせると、対する田中も「監督が思う儀藤像と、僕が思う儀藤像と、実際にやってみる儀藤像と、実際撮ってみる儀藤像もたぶんバラバラなので、それが早い段階で一つになったら、とても楽しいんだろうなって。今からワクワクしています!」と応戦する構えを見せた。

また、田中は役作りについて「家でも台本を読みながら『このシーン、例えば発声の仕方はどうしようかな』と考えていて、奥さんに『こうしたいんだけど、どう思う?』と相談したんです。そうしたら『あなたは考えながらやると、大したことないから、感じるままにやった方が絶対にいい』と言われて…(笑)。確かにそうだと思ったので、変に考え込まず、現場で作っていこうかなと思っています」と打ち明けると、堤監督も「田中くんが何も考えずに現場にいらっしゃるということですけど、それは正解なんです。というのも、儀藤は自分の中ですべて考えて、筋書きが出来上がっているけど、それをほぼ見せない。刑事でありますが、ひょうひょうとしていて、正義なのか悪なのかもあまり判然としない中で、真犯人を暴き出していく、なんとも不思議な、堅くて柔らかいキャラクターなんです」と儀藤の魅力を解説。

最後に、田中は「儀藤は分かりやすく言えば“変わってる人”。刑事としての一面もあるけど、刑事じゃない部分もある難しい役ではあるんですけど、誰が相棒になるかによって生まれる儀藤もあると思うし、演じるのが楽しみです。もし今回も監督の“ものまねムチャぶり”で遊べるようなシーンがあるならやりますよ(笑)。とにもかくにも、刑事ものとしてはしびれて、エンタメとしては笑ってもらえて、見終わった後に何か分からない爽快感を皆さんに与えられる最高に面白いドラマにしますので、ぜひ楽しみにしていてください!」とメッセージを寄せた。

© 株式会社東京ニュース通信社