全国推奨観光土産品審査会グローバル部門で最高賞を受賞した小池ろうそく店(新潟市江南区)が観光局長を表敬訪問

小池ろうそく店の小池深香氏(写真手前左)と小池孝男氏(写真奥左)、佐野哲郎観光局長(写真手前右)

新潟市江南区の小池ろうそく店が、第61回全国推奨観光土産品審査会グローバル部門で最高賞を受賞したことに関する報告のため、25日に県の佐野哲郎観光局長を表敬訪問した。

小池ろうそく店は1893年創業の老舗ろうそく店。新潟市江南区亀田地区の特産品とされる「花ろうそく(絵ろうそく)」は、冬場に仏壇へ供える花の代わりとして作られたことから始まる。

第61回全国推奨観光土産品審査会は、日本商工会議所と全国観光土産品連盟が主催する全国各地の優れた土産品を選定する催しで、小池ろうそく店の新商品「花丸ろうそくギフト(あやめ・椿・ゆり)」が各部門の中から「日本の土産らしさ」が評価されるグローバル部門の最高賞「国土交通大臣賞」を受賞した。小池ろうそく店は過去にも、2011年には 全国商工会議所・工芸品部門日本経済産業大臣賞、2015年には同民芸品部門国土交通大臣賞を受賞している。

「花丸ろうそく」は従来の棒状のろうそくのイメージとは異なり、手のひらに収まる丸いろうそくで、その小さな表面に色とりどりの花々が描かれている。火を灯すと外側の蝋を残して燃えていくため、時間の経過とともに提灯のように絵柄を浮かび上がらせるという。

佐野観光局長は、「花丸ろうそく」の独創的な外観を「海外、特に欧米の方に喜ばれると思う」と評価すると同時に、海外人気の高い錦鯉の図案を提案するなど県の観光事業とのコラボなどに期待を寄せた。

「花丸ろうそく」について解説する小池深香氏

「花丸ろうそく」を考案した小池深香氏は「企画から商品化までは1年ほどだったが、地元を離れて東京の大学へ通っている時から構想はあった」と制作の背景を説明。また、絵付けの工程や、販売している多種多様なろうそくなどについても解説した。

深香氏の父で小池ろうそく店4代目当主、小池孝男氏は「絵ろうそくと言うと、福島県会津や山形県鶴岡などが有名で、新潟県内でも知名度が高くないことが残念。他県の絵ろうそくは観賞用としての意味合いが強いが、新潟の絵ろうそくは『火を点けて消えることで仏様へ花を届けることができる』という精神文化や歴史背景がある」と語る。深香氏も「今後は地元にも認知され、身近に感じることのできる商品にしていきたい」と意気込んだ。

花丸ろうそく

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小池ろうそく店 「花丸ろうそく」

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