左大胸筋完全断裂で全治約6か月と診断された新日本プロレスの高橋ヒロム(31)が25日の東京・後楽園ホール大会に来場し、IWGPジュニアヘビー級王座返上を発表した。
ヒロムは19日の岩手大会で同箇所を負傷し長期欠場を余儀なくされた。この日の大会前にリングに登場したヒロムは、手術に踏み切る決断をしたことを明かし「新日本プロレスのレスラーになれた、この1回きりの人生、俺は後悔したくないんです。だからジュニアのために、このベルトを返上します」と説明した。
ヒロムは28日の大阪城ホール大会でエル・ファンタズモ(34)とのV2戦を控えていた。同戦の消滅を受け「一つだけ俺のワガママを聞いてください。BUSHIさん、俺の代わりに大阪城でファンタズモと戦ってください。お願いします」と、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの盟友に新王者決定戦の出場を託し会場を後にした。
さらに、この日のメインイベントで行われたIWGPジュニアタッグ王座戦では、ヒロムとBUSHIに代わって挑戦者組となったエル・デスペラード、金丸義信(44)組がファンタズモ、石森太二(38)組を撃破。第64代王者に輝いた。
試合後はデスペラードが、ファンタズモとBUSHIによる新王者決定戦にイチャモン。「どう考えても次は俺だろうよ。お前らのシングルなんて認めねえよ。次は俺だ。100万歩譲って、3WAYだったらやってやるよ」と名乗りを上げた。BUSHIもリング上で「ヒロムに指名されたんだ。やるしかねえだろう! ヒロムのためにも俺がIWGPジュニアを巻く。エンセリオ! マ・ジ・で!」と宣言し、返上されたベルトを巡る3WAYマッチが決定的となった。