長崎南北幹線道路 スポーツ施設上に高架橋 長崎市議会 茂里町-大橋 移転含め第三者委で検討

長崎南北幹線道路の想定ルート

 定例長崎市議会の総務、教育厚生、環境経済、建設水道の4常任委員会が25日始まった。総務委で市は、地域高規格道路「長崎南北幹線道路」の想定ルートの高架橋が、松山町の市民総合プールなど複数のスポーツ施設の上空を通るとの見通しを示した。施設の再配置に備えた第三者委員会の設置条例案も説明し、原案通り可決された。
 県が整備を進めている長崎インターチェンジ(IC)と西彼時津町野田郷を結ぶ同道路(16キロ)の未整備区間7キロのうち、長崎市茂里町-大橋付近の1.3キロは主に高架橋となる予定。テニスコートや陸上競技場、プール、県営野球場などがあり、市が「市民交流、自然公園のゾーン」と位置付ける「平和公園西地区」の上空を通る見込み。
 未整備区間の完成まで10年以上かかるとみられ、県は詳しいルート設計を進めている。市土木部の松浦文昭部長は総務委で、どの施設がどの程度支障となり、実際に移転が必要となるのか「詳しく言える段階にない」と説明。ルートは「プール以外でも掛かる部分が出てくる」との見方も示した。
 市は、移設が必要となった施設の再配置や跡地活用を含め一帯の在り方を検討する第三者委員会を6月に設置する。学識経験者やスポーツ、平和団体の代表者ら20人以内で構成し、当面は来年2月にかけ審議する計画だ。


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