【新日本】内藤VSヒロムの「師弟対決」がまたも幻に 50周年でやろう!

内藤は、またも対決が流れたヒロムにエールを送った

新日本プロレス28日の大阪城ホール大会で飯伏幸太(38)の持つIWGPインターコンチネンタル(IC)王座に挑戦する内藤哲也(38)が、またも幻に終わった“師弟対決”への思いを明かした。IC奪取後に旗揚げ記念興行(3月4日、日本武道館)で対戦を見据えていた高橋ヒロム(31)は、左大胸筋完全断裂で長期欠場に突入。内藤は同大会でBUSHI(37)との同門対決実現を約束するとともに、ヒロムに熱いエールを送った。

内藤は25日の後楽園大会で右ヒザ負傷による欠場から復帰。6人タッグ戦で飯伏の左ヒザに集中砲火を浴びせるなど復調をアピールした。シリーズを通じIWGPヘビー級&IC王者の掲げる「2冠統一」に反対を唱えてきたが「選手それぞれ考え方がばらばらで、意見が対立するのは当たり前。いまだに納得はできないし、飯伏も俺の意見には納得してないでしょ。だからこそリング上で決着をつけるわけで」と決戦に集中力を高めた。

一方で、ショッキングな出来事もあった。盟友のヒロムが全治6か月の重傷でIWGPジュニアヘビー級王座を返上。実は、内藤は大阪城大会後の3月4日日本武道館決戦で、昨年3月大田区大会での対戦がコロナ禍により消滅した、ヒロムとの「師弟対決」を実現させることを画策していたのだ。

「別にIC王者とジュニア王者が戦ってもいいわけですから。彼が防衛し俺がメインで勝った暁には、去年と同じように大阪城のリング上から彼の名前を叫ぶつもりだったんです。一番悔しいのは本人でしょうけど、残念な気持ちはありますね」

返上されたジュニア王座を巡っては大阪城決戦でBUSHI、エル・ファンタズモ、エル・デスペラードが新王者決定3WAY戦を行う。となれば内藤が見据えるのはBUSHIとの同門対決しかない。「レスラーになる前から知ってますし、ロス・インゴベルナブレスを(メキシコから日本に)持ち帰った2015年に上野の喫茶店で2人でしゃべった時の覚悟を決めたBUSHIの顔って忘れられない。ヒロム君が長期欠場になってしまう今こそ、ああいうギラギラしたBUSHIを出すチャンスだと思うし、俺も見たいしね」と熱望し、必勝を誓い合った。

もちろんその試合を通じて、ヒロムには刺激を与えるつもりだ。「早く帰って来いよというエールも含めてですよね。まあ、まだ1年以上先の話ではありますが…。去年はコロナでダメで、今年はケガで実現不可能。3度目の正直じゃないけど、来年は新日本プロレスの節目の50周年だし、舞台は整ってるんじゃないですか。そこで初めてのシングルマッチを実現させようぜ」と呼びかけることも忘れなかった。

統一阻止という大義のため、そして自身が心から望む戦いを実現させるため。制御不能男が大阪城のリングへ向かう。

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