山田真貴子広報官 ボソボソ答弁に演出疑惑「菅首相の期待に応えた」

よく見ると眼光鋭い山田真貴子氏

菅義偉首相(72)の長男・正剛氏らから総務省幹部らが接待を受けていた件で25日に国会招致された山田真貴子内閣広報官(60)に、“演出”疑惑が持ち上がっている。

総務省在職時代、正剛氏ら東北新社から1人あたり約7万4000円もの食事をゴチになっていた山田氏は、衆院予算委員会で高額接待を受けたことを謝罪。その姿は縮こまっているようで、声も弱々しく聞こえた。

「いや、弱々しい声は計算でしょう」と喝破するのは野党関係者。「追及されるのを分かっていながら、山田氏はあっさりと国会に出てきました。それだけのタマということです。追及を乗り切れる自信があり、また、菅首相も信頼して国会に送り出せる人物なんですよ。しかも、その期待に応えてボロは出さなかった。官僚としては優秀なのでしょう」

確かに中身のあることは話していない。NHKに圧力電話をかけた疑惑については、「通話履歴を(通信事業会社に)確認したら11月までしかさかのぼれないとのことだった。私の(携帯電話に残っている)履歴を確認したが、NHKへの発信履歴はなかった」と答えた。NHKに圧力電話をかけたとされるのは昨年10月下旬だ。

「東北新社以外の企業にもごちそうしてもらうことはよくあったのか」との質問には「ルールにのっとって対応してきた。基本的には割り勘」と回答。続けて「なぜ東北新社の時は自分で払わなかったのか」と重ねられると「心の緩みだった」と“うっかり”を示唆した。

にわかに信じがたい話をする山田氏だったが、「議員たちも遠慮したのか、そんなに厳しい追及とはならなかった」(前出の野党関係者)。弱々しさが計算通りならば、演出は成功したと言うしかない。

接待問題を巡っては、こんな情報も流れている。永田町関係者は「総務省の中には東北新社の接待を断った人がいるというんだ。その人は出世コースから外れている」と明かした。逆に接待を受けた山田氏はもちろん、ほかの幹部も局長や総務審議官など出世している人がズラリ。続けて「総務省内に菅閥があって、菅氏と関係の濃い人が出世しているように思える」と話した。

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