カージナルス 新人王候補・カールソンの活躍に大きな期待

カージナルスは今オフ、ロッキーズからノーラン・アレナードを獲得し、ヤディアー・モリーナ、アダム・ウェインライトの両ベテランと再契約を結んだものの、最大の弱点である外野手の補強は行わなかった。これは新人王の有力候補の1人に挙げられるディラン・カールソンに大きな期待を寄せているからだ。ジョン・モゼリアック編成本部長は「カールソンのような選手には打線の得点源となることを期待してしまう」と22歳の有望株への期待を口にしている。

カールソンは昨年8月にデビューしたが、23試合で打率.162、1本塁打、OPS.458に終わり、マイナーキャンプへ降格。しかし、シーズン終盤に再昇格すると、12試合で打率.278、2本塁打、OPS.936をマークし、レギュラーシーズン最終戦とポストシーズンの全試合で4番を務めた。再昇格後の各指標が良かったため、今季は新人王候補の1人と目されている。

カージナルスはデクスター・ファウラーをエンゼルスへ放出してカールソンのためにポジションを空けたが、カールソンは「レギュラーポジションが用意された」と慢心しているわけではない。「僕の目標は毎日成長することだ。僕はまだ自分自身の能力を証明しなければならない立場にいると思っている」とカールソン。まずはオープン戦でしっかり結果を残し、レギュラーポジションを勝ち取ることを目指している。

モゼリアックは「若手選手にとって重要なのは、自分の居場所を見つけることと自信を持ってプレーすることだと思う。ディランは2度目の昇格後、自分の居場所を見つけ、どのようにプレーすればいいかを理解しているように見えた」と語る。そして、それがカールソンに大きな期待を寄せる理由でもある。

コルテン・ウォンを失ったカージナルスは、優れた選球眼を誇るカールソンを新たなリードオフマンとして起用する可能性がある。あるいはポール・ゴールドシュミット、アレナードとともに打線の中軸を担うことになるかもしれない。いずれにしても、カールソンがチームの得点力アップのカギを握る存在の1人であることは間違いなさそうだ。

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