松井一郎市長は「尻尾きり」 百田尚樹氏は「知らんがな」リコール署名問題から続々避難

松井一郎大阪市長

大阪市の松井一郎市長(57)が26日、大阪市役所で定例会見を開き、愛知県の大村秀章知事へのリコール署名運動をめぐり、リコールの会の事務局長を務めていた日本維新の会の田中孝博元愛知県議の〝党員離脱〟を匂わせた。

維新の衆議院愛知県第5選挙区支部長を務めていた田中氏は25日付で辞任届を提出。

松井氏は、田中氏から聞き取りを行った馬場伸幸幹事長から報告を受けたとして「政党としてではなく、個人として頼まれて関与した。関与する中で様々な不正疑惑が出た。政治活動ができないので、支部長辞任をしたいと申し入れがあったと聞いている」と説明した。

田中氏が支部長だけを辞めるのかについては「党員も辞めるということだと思う」と語った。

あくまで個人の問題としているが、維新が田中氏を次期衆院選候補として公認したのは、昨年7月下旬。まさにリコール運動の真っ最中だった。

ネット上では「THEとかげの尻尾きり」「ここまで露骨にやるのか」という声が寄せられている。

作家・百田尚樹氏も早かった。昨年9月にリコール運動を展開する「高須クリニック」高須克弥院長と記者会見を行ったはずだが、ツイッターのフォロワーから「不正署名が問題になっています」と書き込まれるや「知らんがな」とすっとぼけた。

リコール運動は、提出された署名約43万人分のうち80パーセントに当たる約36万人が無効と判断。佐賀県内でアルバイトを雇って署名の偽造が行われた疑惑もあり、現在愛知県警が地方自治法違反容疑で捜査している。

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