【新型コロナ】コロナ自宅療養、地域医療ネットで見守り 神奈川県が変更へ

神奈川県庁

 新型コロナウイルス感染症対策を巡り、神奈川県は26日、自宅療養者を地域の医療ネットワークで見守る仕組みを導入する方針を明らかにした。地域の医師会と訪問看護ステーションと連携した「地域療養の神奈川モデル」として、同日の県感染症対策協議会で報告した。

 新たな仕組みでは、入院待機中や高齢・基礎疾患などのリスクの高い患者、血中酸素飽和度(正常値96~99%)が93%以下になるなど容体が悪化した自宅療養者を想定。かかりつけ患者や常勤医師・看護師がいない福祉・介護施設の患者が優先される。

 訪問看護ステーションの看護師が療養者の安否確認や病状追跡、家族との相談などを手掛け、状態に応じて訪問看護を行う。発熱の継続や食事摂取の状況などで医師の診断が必要とされれば、地域の医師がオンラインや訪問による診療、投薬のほか、入院・搬送などの相談にも応じる。

 県内に18ある各医師会と訪問看護ステーションとで地域ごとの在宅医療チームを構成。県と保健所設置市は医師会や医療法人などへの委託事業として診療報酬の利用拡大を図る。

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