小池徹平さんと堤幸彦さんが原城跡訪問 舞台の成功祈る

天草四郎像のそばに立つ小池さん(左)と堤さん=南島原市、原城跡

 福岡市の博多座(4月16日~28日)など全国4会場で上演される舞台「魔界転生」で、島原・天草一揆(島原の乱)の一揆軍総大将、天草四郎役を務める俳優小池徹平さん(35)と演出家の堤幸彦さん(65)が24日、世界文化遺産の構成資産で、主戦場となった長崎県南島原市南有馬町の原城跡を訪れ、舞台の成功を祈った。
 魔界転生は山田風太郎の伝奇小説で、舞台版は2018年に上演され、今回は約2年4カ月ぶりの再演となる。死者再生術でよみがえった天草四郎ら魔界衆と、幕府の命を受け立ち向かう柳生十兵衛軍の戦いを描いた架空の物語。主役の柳生十兵衛は俳優の上川隆也(55)さんが演じる。
 小池さんは市教委の担当者から原城跡の説明を受けながら本丸などを巡った。天草四郎のものと伝えられている墓前では、鎮魂の祈りをささげて舞台の成功を祈願。眼下に広がる有明海や天草諸島を望み、役づくりをイメージしていた。
 小池さんは「土地(南島原)の空気や風と太陽を感じ、(天草四郎への)想像力が膨れ上がっている。コロナ禍で舞台の中止も経験したので、最後まで気を抜かずにやりたい。新しい風を舞台に吹かせたい」と意気込みを語った。

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