神奈川県厚木市議会での質問が「不穏当発言」とされ、市のホームページ(HP)の会議録から削除されたのは正式な手続きも踏んでおらず違法だとして、名切文梨市議(53)は26日、同市に対し、HPへの記載などを求めて横浜地裁に提訴した。
訴状によると、名切市議は2019年11月28日の12月定例会で質問に立ち、市立病院の運営方法に言及。「(叔父は)歩いてトイレに行ける状態だったのにおむつにされてしまった」などと書かれた中学生の作文を紹介し、「敬愛のある医療を目指していただきたい」と要望したところ、議長が発言を不穏当として、HP上から削除したという。
名切市議は26日に会見し、「不条理とは闘わなければならない」と提訴理由を説明。厚木市議会は「訴状を見ていないのでコメントを差し控えたい」とした。