【動画】平戸ザビエル記念教会 住民“手作り” 祈りの中心

平戸ザビエル記念教会

 全国に3カ所あるザビエル記念教会の一つ、平戸ザビエル記念教会。独特の緑色の外壁が印象的で正面の塔は高さ38メートル。1931年、平戸港や平戸城などを望む丘に建てられた。
 平戸の中心部に教会を建てたいと、信徒が約10年間掛けて建設資金を用意。港から資材を運び上げる作業には信徒や地域の住民も参加した。まさに手作りの教会。毎週末のミサには熱心な信者が参列し、平戸の祈りの中心とも称される。現在、教会内の観光客への公開は中止している。
 信徒代表、平松博之さんは就職のため、18歳で平戸を離れた。平戸大橋が架かる前、田平港からの短い船旅。「船から教会が見えるとほっとした。平戸に帰るまで無事に守ってもらったと思った」。
 教会がある丘には瑞雲寺など仏教寺院も集中する。寺院と教会が同時に見られる風景は代表的な観光スポット。NPO法人、平戸観光ウェルカムガイドの籠手田恵夫さん(79)は「市民が観光客に見に行くよう勧める。多様な文化、宗教を受け入れる意識が平戸に根付いている」。


© 株式会社長崎新聞社