V長崎 開幕戦を白星発進 金沢に2―1、まず勝ち点3

【V長崎-金沢】前半35分、V長崎のルアン(右)がドリブル突破を図る=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 明治安田J2第1節第1日(27日・トランスコスモススタジアム長崎ほか=2試合)V・ファーレン長崎は昨季18位の金沢に2-1で競り勝ち、4年ぶりのJ1復帰に向けて白星発進した。
 V長崎は前半4分、秋野の右CKを富樫がニアサイドで軌道を変え、最後は毎熊が右足で押し込んで先制。15分はルアンのクロスにカイオセザールが右足で合わせ、2-0で折り返した。後半は守勢に回る時間帯が続き、8分にミスから1点を返されたが、体を張った守備やGK徳重の好セーブで同点弾は許さなかった。

◎仕上がり「50%」でも着実に
 昨季3位の雪辱を期すV長崎が、右から左から縦横無尽に仕掛けて2ゴール。さらに3点目を狙えるような場面をつくり、後半に戦術変更で失敗した点さえも逆に可能性を感じる。「勝ち点を取りながらエンジンをかけていければいい」。吉田監督が試合前に話していたように、ここから良くなる余地を十分に残した上での逃げ切り勝ちだった。
 前半4分の先制弾を合図に、流れるようなパスワークで波状攻撃を展開した。12分にはカイオセザールとのホットラインからルアンがシュート。わずかに右へ外れたが、3分後の15分に今度はルアン、カイオセザールと同じような形でつないで早々と2点目を決めた。
 ポゼッションサッカーをベースに、ゴールへ向かう姿勢をさらに強めるのが今季のスタイル。後ろに重たかった昨季から改善を図る狙いが明確に見て取れ、選手間の距離もよりコンパクトになった。新加入の新里は最終ラインの安定を、途中出場した都倉は最前線のキープ力をチームにもたらしている。
 まだ長いシーズンの42分の1を終えたばかりで、指揮官はチームの仕上がり具合を「50%」と位置付ける。エジガルジュニオや亀川ら主力は調整遅れでベンチ外。それでも着実に勝ち点3を取れるあたりに、昇格候補の風格が漂う。

 第1節最終日は28日、各地で9試合を実施。第2節は3月6、7日、各地で計11試合が行われ、V長崎は6日午後1時半から新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで新潟と対戦する。

 


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