【柔道】阿部詩 20歳で初実戦「不安より楽しみ。自分の柔道をやりきりたい」

久々の実戦に臨む阿部詩

目指すは大人になっての初優勝! 柔道のグランドスラム(GS)タシケント大会(3月5~7日、ウズベキスタン)に出場する日本選手団が27日、羽田空港から出発。東京五輪女子52キロ級代表の阿部詩(20=日体大)が出国前取材に応じ、意気込みを語った。

試合出場は優勝した昨年2月のGSデュッセルドルフ大会以来、約1年ぶりとなるが「不安より楽しみ。緊張感の中でどういった動きができるか試す場でもあるので、しっかり自分の柔道をやりきりたい」と五輪を想定しながら戦う考えを示した。

コロナ禍の影響で思うような調整ができない中で、右肩を痛めたことがあった。そこから考えて練習に取り組むようになったといい「体と向き合うのが苦手で、ただがむしゃらにやっていたが、もう五輪までケガはできない。短い時間で集中するなど、質を高めるようにした」と考え方を少し変えた。

昨年7月に20歳になったことで「自分で自分の道を歩いていく年齢。周りに甘えず、日々過ごさないといけない」と決意。栄養面を考えた食事を作るようにもなった。「兄(一二三)がすごい細かくやっていた部分があった。アスリートはそうじゃないと一流とは言われないんだなって」

今大会は五輪に向けての大切な試合ととらえる。「(五輪は)あっという間に来ると思っているので、気が抜けない。今持っている力を出し切れるよう、思い切ってやりたい」。心身ともに成長した上で優勝し、夢の舞台へ弾みをつける。

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