4月18日からしんゆり芸術祭 オペラ、落語、生オケ…コロナに負けず27公演

会見で公演をPRした下八川共祐委員長(中央)ら=川崎市役所

 オペラから落語まで、幅広いジャンルのトップアーティストらによる「川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)2021」(同実行委員会主催)が4月18日から5月16日まで、川崎市麻生区の小田急線新百合ケ丘駅周辺で開かれる。コロナ禍の今年は、演目を例年の3分の2程度に縮小し21演目27公演を予定。地元出身の文化人を応援し、地域と芸術の力で閉塞(へいそく)感を打破する。

 新百合ケ丘の春の風物詩として定着しており今回が13回目。アルテはイタリア語で「芸術」、リッカは「豊かな」で、「豊かな芸術」という意味の造語だ。同駅周辺は昭和音楽大のオペラ劇場や市アートセンターなど、9ホールがある全国でも例を見ない芸術文化拠点となっている。

 市民ボランティアが運営を担うのも特徴。2009年に9人だったボランティアは、現在200人を超え、公演の運営のほか、チラシのポスティングなどPR活動なども担う。

 今年は、オープニング公演として日本オペラ協会による「魅惑の美女はデスゴッデス!」と、藤原歌劇団によるオペラ「ジャンニ・スキッキ」でスタートする。友枝昭世、山本東次郎の2人の人間国宝が競演する「至芸」も披露されるほか、読売日本交響楽団とNHK交響楽団による「Wコンサートマスターズ・コンサート」などを予定。厳選された公演を廉価で楽しむことができる。

 2月17日の発表会見で、親子三代ボランティアに携わる柴田かおりさん(44)=同区=は「仲間と一緒にボランティアができて良かった。来場者も喜んで帰ってもらっている」と話した。

 チケットの一般販売は3月1日から。予約はチケットセンター電話044(955)3100。公演に関する問い合わせは、実行委事務局電話044(952)5024。

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