大谷が早くも100マイル計測 順調な調整ぶりに指揮官も手応え

メジャー4年目を迎えた大谷翔平(エンゼルス)が完全復活に向けて順調な調整ぶりをアピールしている。日本時間2月25日に行われた実戦形式の投球練習で97マイルを計測したばかりの大谷だが、同28日には早くも100マイルに到達。35球を投げて安打性の打球は1つもなく、対戦した各打者を力でねじ伏せた。ジョー・マドン監督は「昨季のどの時点よりも状態が良さそうに見える」と大谷の順調な調整ぶりに手応えを感じている。

マドンは大谷の現状について「私はとても気に入っているよ」とコメント。「身体の状態が良いから自信を持ってプレーすることができているのだと思う。投手の面では、腕の振りが本当に良くなっている。去年はボールを押し出すような感じで投げていたけど、今はすっかり改善されている。打者の面では、下半身とバットの軌道のバランスが良くなっている。まだ打撃練習の段階だけど、去年は見られなかった姿だ」と大谷の現状に安堵しているようだ。

大谷はメジャー1年目の2018年に100マイル以上を7度計測。これは先発投手のなかで3番目に多かった。ところが、昨季は2度の登板で投じた全80球のうち、97マイルに達したのは1球だけ。2018年のトミー・ジョン手術、2019年の左膝の手術を経て、本来のパフォーマンスを発揮できていないのは明らかだった。身体の状態に不安を抱えていることが投打両面でパフォーマンスに悪影響を与えていたが、その不安はすでに払拭されている。

エンゼルスはまだ今季の大谷の起用法を明言していないが、「投手として週に1試合、打者として週に3~4試合」という過去のやり方にとらわれず、積極的に起用していく方針だ。マドンは「第1にピッチング、第2にバッティングだ」と投手優先の意向を示しているが、「すべてこなせると思う」と二刀流での活躍に期待を寄せている。今季は新人王に輝いたルーキーイヤー以上の輝きが見られるシーズンとなりそうだ。

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