【新日本】IWGPジュニア王座決定3WAY戦はデスペラードが勝利して初戴冠 

ファンタズモ(左)を攻めるデスペラード

新日本プロレス28日の大阪城ホール大会で行われた空位のIWGPジュニアヘビー級王座決定3WAYマッチは、エル・デスペラードがエル・ファンタズモ(34)、BUSHIとの激闘を制して第89代王者となった。

左大胸筋完全断裂により全治6か月の重傷を負った前王者の高橋ヒロム(31)が返上した王座を争う3WAY戦。この日、挑戦予定だったファンタズモ、ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポンの盟友・ヒロムから決定戦出場を直訴されたBUSHI。初戴冠を目指してジュニアタッグ王座(パートナーは金丸義信)との2冠を狙うデスペラード。それぞれの思惑が入り乱れる大混戦となった。

いきなりファンタズモがデスペラードのマスクを引き裂き、花道でゴッチ式パイルドライバーを仕掛ける波乱のスタート。素顔をさらされてダメージが深いデスペラードは、10分以上もリングを離れた。その間、ファンタズモはBUSHIに奇々怪々な動きからスピニング首折り弾、フロッグスプラッシュを放つ。

13分過ぎ、ようやくデスペラードが戻ってファンタズモに怒りのスピアー一撃。さらには場外へのトペコンヒーロから雪崩式スープレックスを狙うも、ここはBUSHIがパワーボムでまとめて投げ捨てた。

マスクマンのプライドをズタズタにされたデスペラードはファンタズモに怒りの攻撃を仕掛けるも、何とスタイルズクラッシュからVトリガーを浴びてしまう。しかし片翼の天使はデスペラードが回避して、腕決め式マフラーホールドで締め上げるも、逆にファンタズモがCRⅡ(変型顔面砕き)で追い込まれた。

しかし奮起したデスペラードは、ファンタズモの〝疑惑のスーパーキック〟を避けると、ロコ・モノ(ナックルパート)から必殺のピンチェロコ連打で3カウント。5度目の挑戦で悲願の初戴冠を果たし、2014年に現WWEのKUSHIDA(37)が達成して以来のジュニア2冠を達成した。

【デスペラードの話】シングルのベルトなのに3WAYってどういうこと? タイマンの強いヤツのベルトだろ、本当は。でもどうしようもない3WAYなんかじゃなかったろ? ファンタズモ、BUSHI…あの2人が相手でよかったぜ。(ジュニアタッグのベルトを指差し)これは俺とノブさん(金丸)の誇りといろんなものの塊。背中を押してくれたノブさんがいたから(シングルも)獲れた。

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