立ち技打撃格闘技「RISE」の年間最大興行「RISE ELDORADO 2021」(28日、横浜アリーナ)で、原口健飛(22)が白鳥大珠(25)との〝頂上決戦〟を制した。
2人の対決に注目が集まったのは20年1月だった。19年11月に白鳥が返上したライト級王座を巡り、秀樹と王者決定戦で激突して1RKO勝ちした原口が前王者である白鳥に対戦を求めたのだ。
その後、コロナ禍もありタイミングが合わず実現せず。昨年10月に行われた「DEAD OR ALIVE 2020」63キロトーナメントでも対戦が期待されたが、原口が優勝したのに対して白鳥が準決勝で敗退し拳を交えることはなく、2人の立場も入れ替わった。
それだけにこの日の対戦は、巻き返しへ後がない白鳥と、前王者を踏み台にさらなる飛躍を目指す現王者という構図で、激しい打ち合いとなった。1Rは共にローキックを放ちつつ距離を測りながら打ち合い。しかし両者決定打は許さなかった。
2Rも強烈な蹴りとパンチが交錯。緊張感のある展開。しかし中盤、原口が放った後ろ回し蹴りが白鳥の側頭部を完ぺきにとらえて最初のダウン。さらに続いて右ハイキックでも頭部をとらえ2度目のダウンを奪った。
原口はリードして迎えた3Rも攻め続ける。逆転をかけた白鳥が繰り出す攻撃をいなしつつ、強烈な打撃を的確に当てて、判定3―0で勝利。攻防完ぺきな戦いに解説席の〝バカサバイバー〟青木真也も「格闘技すぎる!」とうなる完勝だった。
ライバル対決を制して原口は「やっと終わった。少し、寂しいですね。昨日も会見で言ったんですけど、これまでで一番のプレッシャーと恐怖と不安と抱えて1人で泣いた日もあってつらかったです。でも楽しみもあったんで。相手が白鳥大珠というあこがれた選手だったおかげなんで」と笑顔。
さらに「第2章スタートということで、次はGLORYの王者とやります」と、コロナ禍で来日叶わず中止となったGLORYフェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオとの対戦に意欲を見せた。