147年の歴史に幕 さようなら浜ノ浦小(新上五島) 島の過疎化で今春統廃合

太鼓演奏を披露する児童=新上五島町立浜ノ浦小

 統廃合によって今春、147年の歴史に幕を下ろす長崎県の新上五島町立浜ノ浦小(入江寿紀校長、13人)の閉校記念行事(町と同校閉校記念事業推進委員会主催)が2月28日、同町続浜ノ浦郷の同校であり、在校生や住民ら計約130人が学びやとの別れを惜しんだ。
 町教委によると、同校は1874(明治7)年に第五大学区第五中学区浜ノ浦小として創立。1947(昭和22)年、浜ノ浦村立浜ノ浦小と名称を変えた。46年は最大307人の在校生がいたが、島の過疎化に伴い児童数は減少していった。「浜ノ浦小」となって以後、本年度も含め1629人が卒業。閉校後は町立青方小に統合される。
 式典では入江校長が「この1年間、児童は地域の方々にこれまでの感謝を伝えようと学習や行事に一生懸命取り組んできた。教師と一丸となり思い出づくりに努めたあっという間の1年だった」とあいさつ。児童らが和太鼓演奏を披露し、記念碑の除幕式もあった。
 6年の中山光葵さん(12)は「地域の人たちから声を掛けてもらったり、在校生同士で励まし合ったりして明るい学校をつくってきた。学校がなくなるのは寂しいが前に進んでいきたい」と話した。

閉校記念碑を前に記念撮影する在校生ら=新上五島町立浜ノ浦小

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