株式会社wisdom(新潟市)、新潟の大学生と中小企業を繋ぐ就職支援サービスを提供

株式会社wisdom代表取締役の金子専氏、参加した3社の企業の人事担当者(写真奥左から)、新潟大学の学生(手前)

新潟大学を始めとする大学生向けの旅行サービス事業を手がける株式会社コスモツーリスト(新潟市西区)の金子専代表取締役が昨年7月に設立した株式会社wisdom(新潟市西区)は、中小企業と大学生をつなぐ「就職支援サービス」を提供している。

コスモツーリストでは大学生向けに旅行ツアー(ゼミ・サークル合宿、卒業旅行など)を企画・提供する際に何度も大学生と会い旅行の打ち合わせを行うため、大学生との距離も近く信頼関係を築くことができる。この大学生との繋がりを活かし、wisdomでは、「学生自身が何をしたいのか」、「何になりたいのか」を思索する「きっかけ」と「場所」を提供している。

wisdomが提供するサービスでは、こうしたつながりの深い大学生と企業が面談できる場を設けている。企業は年間登録料を支払えば、wisdomの学生専用カフェ「With Cafe」内にて月2回程度学生との面談が確約される。面談に際しては、だた面談の場を設定するだけでなく、企業と学生双方にヒアリングをし、分析を基に企業の募集人材に適する学生と面談できるようにしている。人材獲得競争が厳しく、求人サイトサービスを利用しても確実な応募が見込めないなか、月2回の面談が確約されることは中小企業にありがたい。年間登録料は20万円(税別)と求人サイトなどの料金と比べても安価で、“コスパ”は高いと言えそうだ。

また、企業が求める人材をしっかりと伝え、学生をより近い距離で見極める機会を設けるということは、双方のミスマッチを防ぐことにも繋がるという。

学生も、早い時期から就職に真剣に向き合うことで企業への理解度が深まったり、自分の将来のキャリアについて高い意識を育むことができる。このため企業は、ビジョンや会社への理解度がより明確な学生を採用する可能性が高まり、こうした面からも、学生の「就職前に会社に抱いていたイメージ」と「就職後の現実」のギャップから生まれる退社リスクを低減できる。

模擬面接の様子

にいがた経済新聞がwisdomの取材を行った日は、wisdomに登録している新潟の中小企業3社と新潟大学の学生6人が参加し、就職勉強会(面談)が開催され、面接対策の勉強会として実際の企業の人事担当者と模擬面接が行われていた。

まずは学生が模擬面接シートを記入し、参加した学生同士で自分自身の性格や失敗経験談など模擬面接シートの内容について深堀りを行った。その後、企業の担当者が学生に面接・フィードバックを行い、学生同士で意見交換をしたのち企業と学生で連絡先を交換していた。

学生達は勉強会を通じ活発に意見討論を行い、実際の企業の面接担当者から模擬面接を受けたことで気付きや変化を得ていたようだ。

株式会社コスモツーリスト、株式会社wisdomの代表取締役の金子専氏は、「新潟には良い中小企業がたくさんあるが、自社の宣伝や採用に関して不慣れであることなどから学生達にあまり知られていない場合が多い。このような問題もwisdomで解決していき、新潟をもっと盛り上げていきたい」と話した。

なおwisdomの就職支援サービスは、登録料20万円のみで、登録にかかる費用を除いて別途追加料金は掛からないという。wisdomではこれから様々なサービスを提供し、新潟の学生と企業を繋ぐ存在として活躍が期待される。

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