赤い公園が5・28解散を発表 理由は〝津野米咲さんの死〟「違うものになってしまう」

解散を発表した「赤い公園」公式サイト

女性ロックバンド「赤い公園」が1日、公式サイトで、5月28日の東京・中野サンプラザでのワンマンライブをもって解散すると発表した。

「赤い公園より ファンの皆さま、関係者の皆さまへ 大切なお知らせ」と題し、解散を決断した理由について「津野米咲がいない〝赤い公園〟は、もはや違うものになってしまうのではないか」と、昨年10月にリーダー津野米咲(つの・まいさ)さん(享年29)が亡くなったことを挙げた。

メンバー3人は赤い公園での経験を糧に、それぞれの新たな道へ進んでいくという。

ボーカルの石野理子は「このようなお知らせとなってしまい、胸が痛みます。私が赤い公園にいた期間は長くはありませんが、それぞれが自身と、そして赤い公園と向き合い、話し合った結果、この活動に終止符を打つという決断に至りました」と説明。「まいささんと一緒に作り上げてきた大切な音楽が、赤い公園というバンド名の通り、沢山の人が触れることのできる場所に残っていくことを願っていますので、これからも聴いて下さるとうれしいです」とコメントした。

ベースの藤本ひかりは「米咲のいない3人の船を漕いでみたい気持ちもありながら、不安の海に飲み込まれてしまったのが正直なところです」と吐露。それでも「ですが、面白いメンバーと活動してきたからか、真っ暗な深海にワクワクするような人間になってしまいました。宝物と思える日々を共に過ごしてこれたから、きっとこの先も大丈夫な気がしています。どんな時もただそこにあり続け、どんな人でも受け入れてくれる公園みたいな存在に、私達の音楽もなれていたらうれしいです。赤い公園にいつでも遊びに来てね。今まで本当にありがとうございました」と感謝し「中野サンプラザでのライブ、最後の一音までしっかりお届け致します。お楽しみに!」と呼び掛けた。

ドラムの歌川菜穂は「2011年に結成して11年、たくさん出会いと別れがあり、その度に全力で向き合い、何度も何度も変化しながら、『バンド最高!』その気持ちだけを持って突っ走ってきました。しかし、米咲が遠くに行ってしまって、私たちが次に進もうとした時、それは『赤い公園』という形じゃないのではないか?と感じました。そしてやっぱり、みんなにとっての赤い公園は、そこに米咲がいる赤い公園であってほしい。赤い公園は『赤い公園』を大切にするために、解散の決断をしました」と理由をつづった。

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