ダニエーレ・ルケッティ監督 死をテーマにしたコメディ「ワン・モア・ライフ!」語る

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92分だけ寿命が延長されたダメおやじを描いたイタリア製コメディ映画「ワン・モア・ライフ!」を手掛けた、ダニエーレ・ルケッティ監督のコメントが公開された。

「ローマ法王になる日まで」などを手掛けたダニエーレ・ルケッティ監督。本作ではシチリア島パレルモの美しい街並みを舞台にし、天国へ旅立つまでの92分をリアルタイムで進行させる演出した。本国イタリアで大ヒットを記録した。

フランチェスコ・ピッコロによるベストセラー「モメンティ ディ トラスクラビレ フェリチタ(取るに足らない幸せの瞬間)」と 「モメンティ ディ トラスクラビレ インフェリチタ(取るに足らない不幸の瞬間)」 (日本未出版) を映画化した本作。友人に本を贈るほど原作の大ファンだというルケッティ監督は、「この映画の基となったフランチェスコ・ピッコロの2冊の本は、かねてから私のお気に入りでした。よく人にプレゼントしたり、いくつか引用したりしました。なぜなら、想像上の些細な備忘録に記された数千ものパラグラフの中に、いずれは読者に関係するであろう何かがあると思うからです。それが明らかに逆説的な話であろうと、雷で打たれるようなパラグラフであろうと、常に私たちには、こう言う瞬間があります。『それって、私のことだ!』」と原作の魅力を語っている。

また、映画の舞台となるパレルモについては「私たちは天国と地上の狭間のこれらの”瞬間”、つまり本当の天国と物語が展開するパレルモの街との狭間にある”瞬間”を語るということで、パレルモの街を拠り所としました」と明かしている。撮影については「あらかじめ物事を決めすぎないようにしたこの映画は、軽やかでかつ哀愁にも似た喜びに満ちあふれていると思います。死に行く恐怖を遠ざけるため、愛情と無自覚のバランスを理解するため、もしくはユーモアという軽やかで人生における些細にして重要なことを表現できるのかを確認するため、決まり事を少なくするように努めました」と、死という重いテーマを扱いつつも軽やかなコメディ映画として仕上げるための工夫を語っている。

ワン・モア・ライフ!
2021年3月12日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アルバトロス・フィルム
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