年収1億超の"副業の達人"が教える「稼ぎやすい副業×稼ぎにくい副業」

26歳で不動産投資を始めてから4年後の30歳で家賃収入・売電収入が年間5,000万円、年間のキャッシュフローが2,500万円となり、サラリーマンを卒業して独立を果たした越谷大家こと、今岡純一さん。現在34歳で家賃収入・売電収入が60,00万円超で、キャッシュフローも年間3,000万円超。さらに、物販の年間売上が約7,000万円、アフィリエイトが約3,600万円、FXが約1,000万円、株が約400万円で、副業を教えるためのセミナー講師やスクールの事業も行っている。前回に引き続き、不動産投資だけでなく、様々な副業を組み合わせるメリットに、話を聞きました。


利益が薄くても、副業をやってきたワケ

――不動産投資家で物販などもしているのは珍しい印象を持ちます。

私の場合、学生時代からFXをしていまして、製薬会社に入ったときに持ち株制度を活用して会社の株を買いました。これはサラリーマンにお勧めの手法です。新入社員のときは月1~2万円でしたが、しばらくしてからは上限の5万円まで買い続けていました。社員だと6%足されるので、5万円なら5万3,000円分買えます。もちろん自分の会社の「将来性が高い」と判断した上での話ですが。

製薬業界以外にも、シンプルに自分が好きな企業の株も買っていますし、株ではありませんが純金の積み立ても行っています。私が使っているのは住信SBIネット銀行の「純金積立」ですが、月々1,000円からコツコツ積立できるので、「株は値動きが心配」という人でも気軽に始められますよ。

――副業に興味を持ったのはなぜですか?

前回でお話しましたが、私は製薬会社のMRをしながらいずれは独立したいと思っていました。ただ、いきなり会社を辞めて起業するのではなくて、会社員をしながら副業をして、ある程度の実績を出してから独立したいと考えたからです。

私自身は「サラリーマンリタイヤ」を目標にしていましたが、辞める気持ちがなくても、「給与以外の収入の柱」をつくることは非常に大切だと考えます。今は大企業であっても終身雇用されるとは限りませんし、将来への不安というのも大きいです。とくに私の世代は自身の老後より先に、子どもの教育、親の介護がありますから。それらが終わったときに、どれだけのお金が残っているのか……。退職金や年金だけをあてにするのはむしろ危険です。

――それもそうですね。物販やアフィリエイトはどんなきっかけで始められたのですか?

アフィリエイトを始めたきっかけはAmazonです。お勧め商品のアフィリリンクを貼ってブログで紹介したところ、多くの人が買ってくださいました。物販は2018年から始めています。不動産で得た収益を、「貯めるだけではなく、手堅く運用していくにはどうしたらいいのか」と考えた先に物販事業がありました。FXや株も同様で、一攫千金を狙っているわけではありません。

――まず先に不動産投資があったのですね。

私の場合はそうです。一般的に物販を行うサラリーマンは、物販だけでお金を稼ごうとする傾向にありますが、私の場合は不動産で得た利益を手堅く物販で運用していくという考え方です。たとえ、そこまでの利益がなくても銀行に預けるよりもはるかに運用成績が良くなります。そうやって不動産投資から本格的にはじめた私の副業は、様々な副業を組み合わせる形で、それぞれを相乗させながら伸ばしていきました。それはサラリーマンを辞めた今でも続いています。

副業を「小遣い稼ぎ」以上のものにするコツ

――副業は「手間がかかるわりに、儲からない」とよく聞きますが…

それは、半分正しくて半分間違った認識だと思います。手間がかかるというのは事実で、学んだり情報収集したり、物販であれば商品を仕入れたりと、さまざまな手間がかかります。しかし、物販では納品代行(仕入れた商品を自宅ではなく、そのまま指定の送付先に納品してもらうこと)も可能です。手数料はかかりますが、この仕組みを利用することで手間を大幅に削減できます。

また「物販は在庫を抱えるリスクがある」と考える人もいますが、やり方次第で無在庫運営も可能です。こういった既存の外注化の仕組みが存在するのは不動産投資も同様です。

――儲からない……についてはどうでしょうか?

「誰かに買ってもらって報酬を得る」という通常のアフィリエイトは、利益が出ている人も一握りでしょう。しかし、「自己アフィリ」はそうではありません。自己アフィリとは、自分で購入しても報酬が発生するアフィリエイトのことです(※編集部注:サービスの利用方法についてはアフィリエイト会社の規約をご確認ください)。この自己アフィリと物販は、非常に相性がいいのです。このように副業は、相乗効果が生まれるように組み合わせると利益が出やすくなります。

――物販のコツも教えてください。

物販は「安く買って高く売る」という商売の基本ともいえるビジネスです。そのため「いかに安く買えるか」ということが非常に重要で、その方法をどれだけ知っているかが成否を左右します。それゆえに物販は情報合戦でもあります。情報収集力や情報の検索力については、物販を続けていると自然に上がります。一般の人よりも安く買う手法を知っているからこそ、利益を出すことができます。

――こうした副業と投資をどう組み合わせれば良いのでしょうか。

まず前提として、副業・投資というと「ちょっとしたお小遣い稼ぎ」のイメージが多いですが、そうではなくて、私はもっとしっかり稼ぐことを目標にすべきだと提案します。そのためには稼ぎ方を「自分」「他人」「時間」「お金」に振り分けて考えて、いくつかのを組合せて行う必要があります。

すべてを自分で行うのは限界がありますし、効率よく投資するにはまとまった金額がいります。そこで自分で動いてお金を稼ぎ出し、稼ぎ出したお金を再投資する。また、稼ぐ方法がわかったら外注化するなど、やり方を組合せて儲けを相乗させていくのが大切だと考えます。誰でも簡単に稼げる……といったやり方ではありませんが、きちんと学んで実践してコツコツと積み上げていくことで必ず結果は出ます。

投資と副業の組み合わせを提案する越谷大家さん。最終回である次回は初心者へ向けてのアドバイスを聞きます。

※この記事は投資・副業を推奨するものではありません。投資や副業は自己責任で行ってください。

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