マダイの給食で愛媛の漁師救え 川崎の小中学校6トン活用

小杉小で2日に提供された学校給食

 川崎市の市立小中学校などで2日、愛媛県産のマダイを使った学校給食が始まった。新型コロナウイルスの影響で需要が減少した養殖マダイ約6トン(約11万食分)を食材に活用し、今後1週間で計170校で提供する取り組み。マダイのたつた揚げなどを口にした児童たちは、「おいしい」と笑顔を見せた。

 農林水産省の養殖魚種別収穫量調査(2019年)によると、国内の養殖マダイの生産量は6万2301トン。このうち愛媛産は3万5350トンで半分以上を占め、全国トップという。

 しかし、新型コロナウイルスによる外食自粛などの影響で需要が減少。18年の西日本豪雨で被害を受けた愛媛の支援に向け、川崎アゼリア(川崎区)で物産展を開くなど交流を続けてきた川崎市に相談が寄せられ、給食の食材に使うことを決めた。

© 株式会社神奈川新聞社