高津ヤクルト 大砲候補・広岡を放出しても…田口を欲しかった決定的理由

必勝祈願を行ったヤクルト・高津監督(左)。高津臣吾監督(左)。中は衣笠剛球団社長、右は中村

最下位脱出へ並々ならぬ覚悟だを示した。ヤクルトは2日、神宮外苑で全体練習を行い、練習前に巨人への移籍が決まった広岡が首脳陣、選手にあいさつ。高津臣吾監督(52)は「(広岡に)頑張ってほしいという気持ちが一番強いかな」と話した。

一方、広岡とのトレードで加入する田口麗斗投手(25)には「先発として期待している」。左腕の印象を「制球のいい投手」とし「右打者、左打者ともにいろんなところの出し入れができるし、そういうところでは絶対崩れていかない投手だと思っている」と期待を寄せた。

広岡はプロ6年目で期待の大砲候補だった。それでも放出したのは先発候補が足りないから。チーム関係者がこう話す。「うちは石川、小川に続く投手がいない。年齢的にも今年31歳の小川の下の代でローテを任せられるような投手が少ない」

今年、期待されるローテ候補には2年目の奥川やルーキーの木沢、山野といった名前が挙がるが、その上の「中間層がいない」という問題を抱えていた。そのピースを田口はピッタリと埋める。今年、26歳を迎えるシーズンで小川と若手選手の中間の年齢層に合致するのだ。

小川GMも田口を「年齢的にも先発、中継ぎとしても実績のある投手」と評価。チームは2年連続で最下位に沈んでおり、高津監督は今季に向け「一番は最下位を脱出すること。一つでも多く勝ち、一つでも順位を上げていくことが最初の目標であり、最大の目標」と厳しい覚悟でシーズンに臨む。

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