医療従事者に感謝を 「おあいこプロジェクト」始動 佐世保市内外の有志 菓子や絵画など贈る

医療従事者に感謝や応援の気持ちを伝えようと、クッキーなどを作る生徒=佐世保市、九州文化学園調理師専門学校

 「自分たちにできることは」-。新型コロナウイルスの対応に追われる医療従事者に感謝と応援の気持ちを伝えようと、長崎県佐世保市内外の菓子店や専門学校などが「おあいこプロジェクト」を始めた。4月まで月に1回、菓子や絵画、ハンドクリームなどを同市内の医療機関に届ける。
 九州文化学園調理師専門学校(藤原町)と草加家(重尾町)などの菓子店有志が発案。1月ごろ、有志の間で「医療従事者に対し、何か自分たちができることがないか」との声が上がった。市民が市民を思い合うきっかけになればと、同校を代表にして企画を練ってきた。
 活動の輪は菓子店以外にも広がり、画家や幼稚園、印刷会社など現時点で市内外の約30社・団体が集まっている。賛同者らは2月17日、佐世保市役所を訪れ、朝長則男市長に取り組みを紹介。同22日には、活動第1弾として、それぞれが持ち寄った菓子などを市内の医療機関に贈った。
 清月堂(大黒町)を営む中島清満さん(84)は同店人気商品のどら焼き100個を贈った。「甘いものを食べて心を和らげてほしい」と医療従事者たちに思いを寄せる。
 同校2年生12人は、クッキーとオレンジを使ったパウンドケーキ計300個を製作。福田和希さん(20)は「地域の方や社会に貢献したい」。矢比花歩さん(20)は「卒業前にみんなと気持ちを込めてつくった。食べて元気が湧いてくれたら」と話した。
 3月29日と4月26日にも医療従事者らに届ける予定。同校は賛同者を募っている。問い合わせは同校(電0956.26.1280)。

「おあいこプロジェクト」の賛同者ら=佐世保市役所

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