3年目のブレイクが期待される菊池雄星 初登板は2回1失点

日本時間3月3日、マリナーズの菊池雄星がインディアンス戦でオープン戦初登板。初回にジョシュ・ネイラーのタイムリー二塁打で1点を失ったものの、2回表は2つの三振を含む三者凡退に抑え、2回1安打1失点とまずまずのスタートを切った。「オフシーズンに取り組んできたことを出せた。すごく納得している」と手応えを口にした菊池。ただし、チームが追い付けないまま1対6で敗れたため、黒星(0勝1敗)が記録されている。

4年5600万ドルという大型契約で加入しながらも2年続けて不本意なシーズンに終わっている菊池にとって、メジャー3年目の今季は勝負の1年となる。オープン戦初登板は速球のスピードが最速96マイルに達し、2回29球を投げて被安打1、奪三振3、与四球1、失点1という内容。大半の主力を欠いたインディアンスの「Bチーム」が相手だったとはいえ、上々の初登板となった。

「3年目ということもあり、過去2年と比べてスムーズに準備を進められている」と語る菊池。昨季は「スタットキャスト」の各指標が1年目から大きく改善され、投球内容の面で進歩が見られた。2年連続で防御率5点台に終わったものの、ジェリー・ディポートGMは「昨季チームで最もアンラッキーな投手だった。ブレイクの準備は整っていると思う」と期待を寄せている。

来季の契約は年俸1650万ドルの球団オプションまたは年俸1300万ドルの選手オプションとなっており、マリナーズが球団オプションの行使を拒否した場合でも菊池は選手オプションを行使してマリナーズに残留することができる。とはいえ、2019年800万ドル、昨季1400万ドルという高額年俸に見合った働きはできておらず、今季(年俸1500万ドル)も期待を裏切るようであれば「不良債権」というバッシングの声が高まるのは必至。今季は指標や内容だけでなく、目に見える結果でも自身の価値を証明することが求められる。

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