2021年の本塁打王候補 MLB公式サイトが10人をピックアップ

本塁打王のタイトルを獲得する選手を予想するのは決して簡単なことではない。2019年にメジャー最多の53本塁打を放ったのはメジャー1年目のピート・アロンゾ(メッツ)。昨季は前年118試合で21本塁打だったルーク・ボイト(ヤンキース)が60試合制の短縮シーズンでメジャー最多の22本塁打を記録した。メジャーリーグ公式サイトでは5人のライターが今季の本塁打王候補10人をピックアップし、紹介している。

サラ・ラングスの予想

アメリカン・リーグはマイク・トラウト(エンゼルス)を選択。2012年以降の297本塁打はネルソン・クルーズ(311本)、エドウィン・エンカーナシオン(307本)に次ぐ3位の本数であり、2019年(134試合で45本)の本塁打生産ペースは162試合に換算すれば54本になる。ナショナル・リーグはフェルナンド・タティスJr.(パドレス)を選択。昨季42試合消化時点ではトラウトと並んでメジャー最多タイの15本塁打を放っており、遊撃手として史上3人目の本塁打王誕生が期待される(過去の2人はアーニー・バンクスとアレックス・ロドリゲス)。

ポール・カセラの予想

ア・リーグはホワイトソックスの若き大砲、エロイ・ヒメネスを選択。メジャー最初の2年間は177試合で45本塁打を放っており、162試合で41本のペースになる。まだ24歳と若く、成長も加味すれば有力候補の1人と言えそうだ。ナ・リーグは2019年MVPのコディ・ベリンジャー(ドジャース)の復調を予想。昨季は打撃成績の各部門で成績を落としたが、最終37試合に限れば打率.284、10本塁打、OPS.960を記録。162試合に換算すれば43本のペースとなり、不振のシーズンでも底力を発揮していた。

マット・ケリーの予想

ア・リーグは昨季ブレイクしたテオスカー・ヘルナンデス(ブルージェイズ)を選択。バレル率や打球の平均初速がメジャー屈指の水準にあることを評価し、リーグ5位タイの16本塁打を放った昨季の好成績を維持できると予想している。ナ・リーグは昨季の二冠王、マーセル・オズーナ(ブレーブス)を選択。「スタットキャスト」によると、昨季オズーナが放った18本のアーチの8割以上が「文句なしの一発(全30球場でスタンドインすると推定される当たり)」だったという。

ジェイソン・カターニアの予想

ア・リーグはジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)を選択。マーリンズ時代の2017年に59本塁打を放ってMVPを受賞したが、過去2年は故障続き。とはいえ、故障なく健康にプレーすることさえできれば、本塁打王の最有力候補の1人であることは間違いないだろう。ナ・リーグは昨季リーグ史上最年少で首位打者に輝いたフアン・ソト(ナショナルズ)を選択。強い打球をコンスタントに打っているため、平均発射角度を上げることができればハイペースでの本塁打量産も夢ではない。

マニー・ランダワの予想

ア・リーグは今年7月に41歳の誕生日を迎えるネルソン・クルーズ(ツインズ)を選出。過去5年間で176本のアーチを放っており、他に160本以上の選手はノーラン・アレナード(165本)とマイク・トラウト(163本)しかいない。過去2年間は173試合で57本を量産しており、自己記録(2015年の44本)を更新する可能性も十分にある。ナ・リーグはロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)を選択。過去3年間は15.1打数に1本のペースでアーチを放っており、これはリーグ5位の好成績。リードオフマンを務めているため、打数が他の選手より多くなることも有利に作用するかもしれない。

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