ARRI、マルチカメラ撮影に特化した「AMIRA Live」発表

ARRIは、AMIRAの新機種「AMIRA Live」を海外発表した。2021年3月3日より受注を開始している。

AMIRA Liveは、マルチカメラでのライブ配信に特化した設計で、カメラ本体とファイバーアダプターをつなぐ外部ケーブルをなくし、すっきりと快適な撮影を実現。ライブプロダクションのためのより信頼性の⾼い設定を可能にしている。新機能を追加するソフトウェアアップデートとVMM-1オンボードモニターにより、システムカメラのような⾼い効率性を備え、映画のような迫⼒ある映像撮影を特徴としている。

従来のAMIRAには、SMPTE 311Mカメラ信号を伝送するためにカメラを数本の外部ケーブルでファイバーバックエンドに接続を必要としていた。しかし、ライブ放送時はケーブルがあると、誤って接続を切断したり、⾜を引っかけるなど、予期せぬ事故の原因となっていた。AMIRA Liveにはこのようなリスクの⼼配がなく、すっきりと⾒やすいカメラ設定でカメラオペレーターはスムーズに撮影を⾏うことができるという。

AMIRA LiveのセンサーにはALEXAと同じデザインのスーパー35mmフォーマットセンサー「ALEVIII」を採⽤。ALEVIIIは全体的なクオリティに優れたセンサーとして映画業界でよく知られているほか、ARRIのカラーサイエンスを採⽤することで、AMIRA Liveユーザーはハイエンドな映画、テレビ番組、OTTに引けを取らないハイクオリティなライブ映像を撮影することができるとしている。

AMIRA Liveでは、新しいSUP6.1ソフトウェアアップデートが利⽤可能で、改良点の中には、ノイズリダクションの改善、シャープネスの設定範囲の拡⼤、⽋陥画素の補正、起動の⾼速化などがあるという。ビューファインダーイメージを表⽰するグリーンタリーディスプレイ機能が追加され、VTRやユーザーボタンを使⽤したインターコムトークバックが可能になり、カメラを肩に乗せて撮影するときのコミュニケーションが容易になるという。

また、このSUP 6.1により、Cforce mini RFモーター使⽤時にも、リモートコントロールパネルを使⽤したアイリスのコントロールに他のデバイスを追加する必要をなくしている。従来のシステムカメラレンズと同様のワークフローで、同じくらい簡単に映画製作プライムおよびズームレンズを使⽤可能としている。

新いAMIRA LiveにはARRIの「VMM-1」モニターを搭載。10インチのオンボードモニターは、カメラビューファインダーインターフェースにダイレクトに接続でき、カメラコントロールパネル「CCP-1」にデイジーチェーン接続可能。

コントラスト、カラー、バックライト、ピーキング(ピーキングのオン・オフスイッチを搭載)調節機能、フロンドサイドタリーの物理的なオン・オフスイッチ、2つのカメラユーザーボタンを搭載。ARRIの調節可能で素早くリリースできるVMM-1やマルチカメラ設定のために設計されたモニターヨークサポート「MYS-1」ブラケットがモニターに付属しているという。

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