【ストロングスタイル】マジメな攻防から一転… カシン“脱皮”で船木との初シングル対決制す

船木(下)に腕ひしぎを仕掛けるカシン

初代タイガーマスク(63=佐山聡)が主宰するストロングスタイル後楽園ホール大会が3日に開催され、メインではデビュー36年目を迎えた“ハイブリッドレスラー”船木誠勝(51)が“悪魔仮面”ことケンドー・カシンとシングル初対決。マスクを2枚着用していたカシンがスリーパーを抜け出して首固めで3カウントを奪った。

同学年で同じ青森県出身、しかもいずれも新日本プロレスでデビュー。1985年3月3日茨城大会の後藤達俊戦でデビューした船木にとっては、記念すべき記念日だ。高度なレスリング技術を誇る2人は、開始から息の詰まるようなバックの取り合いを展開。カシンが独特の動きから両足を奪ってラクダ固めを決めると、船木もマウントポジションを奪い返した。しかしここまでマジメな悪魔仮面の試合を見るのはいつ以来だろうか…。

6分過ぎに船木がカシンの左腕を捕獲すると悪魔仮面も逆に腕を決めにかかる。10分過ぎからはスタンドの攻防となり、船木がキック連打、ハイブリッドブラスターからのスリーパーで一気に勝負を決めにかかるが、何とカシンはマスクを2枚着用していた。オーバーマスクを脱ぎ落としてスリーパーから逃れると、そのままクルリ丸め込んで逆転勝利を決めた。

「素顔を見せてしまって申し訳ありません。これで3月7日(ノア横浜武道館大会の拳王とのGHCナショナル王座戦)に向けて気合いが入りました。瞑想して決戦を待ちます…」ととぼけたカシンに対し、生真面目な船木は「ずっと(試合をアントニオ)猪木さんに見られているような気持ちでした。またやりたいですね」と真顔で語っていた。

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