横浜マラソン、コロナ対策し開催検討 可否発表は月内に 大会組織委

横浜マラソン(過去の開催から)

 新型コロナウイルスの影響でスポーツイベントの中止が相次ぐ中、横浜で唯一の市民参加型マラソン「横浜マラソン2021」を10月31日に開催する方向で検討していることが3日、横浜市への取材で分かった。コロナ対策として、オンラインマラソンを併催することでランナー数を例年より約3割減らすほか、密を避けるためにルートを一部変更することなども視野に入れているという。

 昨年11月1日に予定していた大会はコロナの影響で中止しており、実現すれば2年ぶりの開催となる。市や県などで構成する組織委員会が感染状況を踏まえて協議し、開催の可否を3月中に発表する。開催する場合は4月初旬からエントリーを受け付ける見通しだ。

 今年の大会は「フルマラソン」と「車いす2キロ」の2種目を想定。7分の1フルマラソンは開催を見合わせる。みなとみらい21(MM21)地区を発着点に市内の観光名所を巡って横浜南部市場(金沢区)で折り返し、首都高速湾岸線を走って戻るコースについては、感染症対策のためにスタート地点を市役所(中区)前に移す案を検討中という。

 同大会は2015年、市内初の市民参加型フルマラソンとしてスタート。健脚を競う市民ランナーら約2万8千人が参加している。市の担当者は「感染状況によっては大会の中止もあり得る」とした上で、「スマートフォンアプリを活用したオンラインマラソンに誘導することで、大会の参加ランナーを2万人規模に抑えたい」と話している。

 3日の市会第1回定例会の予算第二特別委員会では、鴨志田啓介氏(自民党・無所属の会)の質問に対し、石内亮市民局長が「リアルとオンライン併用での開催を前向きに検討したい」と述べた。

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