田口、バンデンハーク…必死の補強も ヤクルトの上積みはリーグワースト

高津監督

まだまだ安心はできない。ヤクルトは3日の巨人とのオープン戦(東京ドーム)に6―1で勝利した。先発のスアレスを含む6投手が1失点に抑え、打撃陣も内川の“移籍1号″と浜田の1号3ランで巨人を突き放した。

これでキャンプからの対外試合の連敗を4でストップ。高津監督は「投手(陣)が打線が点を取るまで粘るっていうのができれば。攻撃は本塁打2本があったけど、大事なところでつなげなかったり反省するところもあったと思う」と話した。

少しずつチームの形が作られつつある。それでも球団内では慎重論が根強い。「巨人はもちろんのこと阪神や中日はやっぱり投手陣がしっかりしている。野手にしても若手が出てきているし。うちはそういう意味では去年からの一番上積みが少ないから…」とチーム関係者のトーンは上がらない。

昨年オフはFA権を取得した小川、石山、山田の3選手が残留。また新外国人として3選手と契約し、内川、宮台も獲得した。キャンプ中には前ソフトバンクのバンデンハークの加入が決まり、ここにきて巨人から田口をトレードで獲るなど、開幕に向けて万全の態勢を敷いている。それでも「外国人選手はたとえ来日できたとしても成績が残せるかは全くの未知数だから」と前出関係者は厳しい予測を崩さない。

ただ、ヤクルトの黄金期は野村ID野球に代表される“弱者の兵法”で勝ち上がってきた。昨年まで2年連続での最下位。今年は弱さの中に光を見いだすつもりだ。

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