上野動物園の雌パンダ・シンシン発情期か コロナで冷え込む街の救世主に!

オメデタが期待されるシンシン

東京・上野動物園(台東区)は4日、雌のジャイアントパンダ・シンシン(15歳)に発情の兆候があるとして、雄のリーリー(15歳)と同居させる準備を始めたと発表した。

上野動物園によれば、普段のパンダは単独で行動するためシンシンとリーリーを別々に飼育しているというが、年に一度、2月から5月に訪れるたった数日の妊娠のチャンスを狙って同居させることで、繁殖成功率を高めるという。

シンシンは毎年発情しているというが、2017年6月にシャンシャンが生まれて以降は強い発情の兆候を示しておらず、リーリーとの同居には至っていなかった。

しかし、今回は壁や床などへのにおい付けであるマーキング行動が増加し、尿中のホルモン値にも変化がみられるようになったため、発情のピークは近づいているとみられる。

シャンシャンに続き2頭目の誕生なるか? そんな期待を持たずにはいられないが、上野観光連盟の二木忠男会長は「コロナで臨時休園してたのが、シンシンの強い発情につながったのかもしれない。ジャイアントパンダは遺伝的に47%の確率で双子が生まれるので期待したい」と、コロナで冷え込む上野の“救世主”誕生を心待ちにする。

シンシンとリーリーは、本来なら今年2月に中国に返還される予定だったが、昨年末に5年間の延長が決定。2頭の娘であるシャンシャンも5月末までの延長が決まっている。

「おそらくシャンシャンはまた返還が延長になるんじゃないかと期待しているんですよ。やっぱりこのコロナが終息しないと難しいみたいでね。それに神戸の王子動物園にいるタンタンの返還も延期されていて、順番からいくと向こうが先になる。もし、うまくシンシンが妊娠して双子を産んでくれれば、来年の春には親子5頭のパンダお披露目もあるかもしれないね」(二木会長)

上野動物園では昨年9月に新パンダ舎「パンダの森」が完成したばかり。生息環境に近く、多頭飼育にも向いているだけに期待したいところだ。

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