放牧の牛乳と平飼いの卵が原料のチーズケーキ 限定販売に注文殺到 【にっぽん食べ歩き】

 放牧の牛乳と平飼いの卵などを原料とするチーズケーキ「CHEESE WONDER」。オンライン限定の販売で2月の発売開始以来、当初の限定100セットの受付開始と同時に最高約3000のアクセスが殺到する人気になっている。(共同通信=中村彰)

「CHEESE WONDER」

 ユートピアアグリカルチャー(北海道日高町)が2月18日から販売を始めた。同社はお菓子作りにふさわしい牛乳を求めて、日高町内に32ヘクタールの牧場を開設。80頭の乳牛が昼夜放牧の環境で飼育されている。卵を産む鶏5000羽はケージではなく平飼い。アニマルウェルフェア(動物福祉)に配慮し、低ストレスの環境で品質の向上を目指している。

 原材料に限りがあるため、販売するのは毎週金曜日と土曜日の午後8時から先着順。1箱6個入りで2980円(税込み、送料800円別)だが、注文に応じきれない状況が続いている。

 「CHEESE WONDER」のアーモンドクッキーの内部は生チーズスフレと生チーズムースの2層構造。クッキーは香り高くザクザク。濃厚でしっとりしたスフレはまろやかで卵の風味にあふれている。ふわっとしたムースはチーズの味わいが深く少し酸味が感じられ、異なった素材が混じり合うことで、さまざまな食感を楽しむことができる。

昼夜放牧の自社牧場で飼育されている乳牛

 商品は冷凍便で届けられる。解凍加減に応じて3通りの楽しみ方を同社は提案。まずは冷凍庫から出して3分。アイスクリームのように口の中で少しずつ溶けていく。30分後にはムースが滑らかになる一方、アイスクリームの食感が残る。1時間後、ムースはとろとろになっている。

 オンラインで商品を発表したユートピア社の長沼真太郎社長は「オンラインだからこそ、店舗では買えないフレッシュな状態で提供できる。サステナブルな取り組みをしっかりと発信していきたい」と話していた。

 当初は100箱限定だったが、3月6日は150箱を販売。同月12日以降は300箱を予定し、一層の増産に向けて調整中という。

 「CHEESE WONDER」の販売サイトはこちら。

https://www.utopiaagriculture.com/products/cheesewonder/

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