ASMLとSMIC、DUV露光装置の大量購入契約を2021年末まで延長

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ASMLとSMICは、2018年1月1日付けで締結され、2020年12月31日までの3年間にわたって有効であった露光装置の大量購入契約(Volume Purchase Agreement:VPA)を2021年2月1日付けで2021年12月末まで延期したことを明らかにした。この契約有効期間の延長に関しては、香港証券取引所の上場規則に基づき、SMICによって香港で開示されたことをASMLが3月3日(欧州時間)に発表したものとなる。

ASMLによれば、このVPAはDUV(主にArF)露光装置の購入に関するものであり、この契約に基づく発注は、2020年3月16日から2021年3月2日まで過去12か月間で完了し、その発注総額は12億ドル(約1300億円)にのぼることがSMICの開示情報ならびにASMLの発表で明らかにされた。この開示は、VPAに基づく取引を上場規則に基づいてSMICが開示しなければならなかったことを踏まえたものであり、ASMLにとっての重大事項ではないとASMLでは説明している。

最近もSK HynixがEUV露光装置に対する5年間のVPA(総額4500億円規模と見られる)をASMLと締結したとされる。こうした、装置の購入台数を確保するためにこうしたVPAや、その契約延長はごく普通に行われていると言われているが、一般には公表されないため、あまり話題になることはない。

一部では、ASMLは米国政府のエンティティリストに掲載されたSMICに対して露光装置の輸出が禁止されたと思っている向きもあるが、DUV露光装置に関してはそのような事実はなく、ASMLの国別出荷総額割合をみれば、中国は2019年の12%から2020年には18%へと上昇しており、独自のNANDの量産を目指す中国メーカーであるYMTCにも相当数のDUV露光装置が継続的に搬入されている模様であることから将来的には20%を超えるものと見られている。

なお、EUV露光装置に関しては、ASMLはSMICはじめ中国企業に出荷していない。ASMLによれば、(米国政府の要請で)オランダ政府が輸出を許可しないためであり、ASMLの判断ではないとしている。