NY市場サマリー(5日)米株反発、10年債利回り一時1年ぶり高水準

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[5日 ロイター] - <為替> 雇用統計が好調だったことで、米国債利回りの上昇は景気見通しの改善を反映したものとする連邦準備理事会(FRB)の見方が裏付けられ、ドルが上昇した。

労働省発表の2月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比37万9000人増と、市場予想の18万2000人増を上回る伸びとなったほか、失業率は6.2%と、1月の6.3%から低下した。

主要6通貨に対するドル指数は92.201と、昨年11月25日以来の高値に上昇。その後は91.965に戻したものの、まだ0.36%高い水準にある。

ユーロは1.1892ドルと、昨年11月26日以来の安値を付けたが、その後は0.49%安の1.1915ドルに戻した。

FRBのパウエル議長は前日、景気が回復するまで現行の緩和的な政策を維持すると改めて表明。ただ、国債の売りは「無秩序」なものではないとの見方を示し、利回り上昇に懸念を示すと期待していた市場は肩透かしを食らった。

この日はセントルイス地区連銀のブラード総裁も、米長期債利回りのこのところの上昇は景気見通しの改善を反映しているとの見方を示した。

スイスフランと円は世界的な経済成長は米経済成長に及ばないとの見方から、対ドルで引き続き下落。スイスフランは0.9318フランと7カ月ぶり安値、円は108.63円と9カ月ぶり安値を更新した。豪ドルなどの高リスク通貨も対米ドルで下落した。

<債券> 好調な雇用統計を受け10年債利回りが1年1カ月ぶりの高水準を付けた後、買い戻しが入り、利回りはやや戻した。

労働省が朝方発表した2月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比37万9000人増と、市場予想の18万2000人増を上回る伸びとなったほか、失業率は6.2%と1月の6.3%から低下した。

終盤の取引で10年債利回りは0.9ベーシスポイント(bp)上昇の1.559%。一時は1.625%と、昨年2月13日以来の高水準を付けた。

FRBのパウエル議長は前日、年内に最大雇用が達成される公算は極めて低いとし、 現行の緩和的な政策を維持すると改めて表明。最近の米国債利回りの急上昇については「無秩序な」動きとも、FRBによる介入が必要とも考えていないとし、「FRBの現在の政策スタンスは適切」と述べるにとどめた。

この日はセントルイス地区連銀のブラード総裁らが、長期債利回りのこのところの上昇は景気見通しの改善を反映しているとの見方を示し、パウエル議長が示した見解を踏襲した。

30年債利回りは2.3bp低下の2.285%。2年債と10年債の利回り格差は一時147.1bpと、2015年11月以来の水準に拡大。その後は141.6bpに戻した。

<株式> 荒い値動きの中、大幅に反発して取引を終えた。ナスダック総合は今週、最高値から約10%落ち込んだが、この日は約1.5%高となった。

主要3指数はともに序盤の下落から切り返して上昇した。

マイクロソフトが2.15%高で、S&P総合500種の上昇をけん引。アルファベット、アップル、オラクルも押し上げ要因になった。

議会上院で始まった1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案の審議も注視されている。

週間ではS&P総合500種が0.8%上昇。ダウ工業株30種は1.8%高。ナスダックは2.1%下落した。

米国債利回りの急上昇でテクノロジー株への買いが弱まり、ナスダックは3週続落。2月12日に付けた終値での最高値から約8%下落している。

原油高を受けエネルギー株が3.9%上げ、1年ぶり高値を付けた。

個別銘柄ではオラクルが6%超上昇。IT関連の支出環境が改善しているとして、バークレイズが投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた。

<金先物> 米長期金利の上昇を背景に売られ、3日続落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比2.20ドル(0.13%)安の1オンス=1698.50ドルと、中心限月ベースでは昨年6月以来9カ月ぶりに1700ドルを割り込んだ。米長期金利の指標である10年物国債利回りがこの日、再び一時1.6%台に上昇。金利を生まない資産である金に引き続き売り圧力がかかった。ただ、短期間で急速に売られてきたこともあり、1700ドル付近では安値拾いの買いが入り、下げ渋る動きも見られた。

朝方発表された2月の米雇用統計を受けて、ドルの対ユーロ相場が上下に振れ、つれて金も売り買いが交錯したものの、一時的な動きにとどまった。

<米原油先物> 週末5日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、有力産油国による協調減産方針の維持や米雇用統計の改善などを背景に買いが膨らみ、3日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月4月物は、前日清算値(終値に相当)比2.26ドル(3.54%)高の1バレル=66.09ドルと、前日に続き2019年4月下旬以来の高値水準となった。週間では4.59ドル(7.46%)上昇。5月物は2.30ドル高の65.92ドルだった。

石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は4日の閣僚級会合で、4月の生産について現行の協調減産規模を維持する方針を決定。供給面での支援材料に加え、5日発表された米雇用統計で非農業部門の就業者数、失業率が市場予想を上回る改善を示したことも景気回復期待を支え、原油買いを後押し。相場は一時66.40ドルまで上昇した。

外国為替市場ではこの日も、米長期金利の高止まりなどを背景にドル高・ユーロ安基調が継続。ドル建てで取引される原油の割高感を強める要因となったが、売り圧力は限定的だった。

ドル/円 NY終値 108.34/108.37

始値 108.38

高値 108.63

安値 108.1

ユーロ/ドル NY終値 1.1917/1.1919

始値 1.1932

高値 1.1946

安値 1.1895

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時01分 90*27.00 2.2997%

前営業日終値 90*21.50 2.3080%

10年債(指標銘柄) 17時02分 95*30.50 1.5661%

前営業日終値 96*03.00 1.5500%

5年債(指標銘柄) 17時01分 98*17.25 0.7999%

前営業日終値 98*20.00 0.7820%

2年債(指標銘柄) 17時02分 99*31.00 0.1408%

前営業日終値 99*30.75 0.1450%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31496.30 +572.16 +1.85

前営業日終値 30924.14

ナスダック総合 12920.15 +196.68 +1.55

前営業日終値 12723.47

S&P総合500種 3841.94 +73.47 +1.95

前営業日終値 3768.47

COMEX金 4月限 1698.5 ‐2.2

前営業日終値 1700.7

COMEX銀 5月限 2528.7 ‐17.4

前営業日終値 2546.1

北海ブレント 5月限 69.36 +2.62

前営業日終値 66.74

米WTI先物 4月限 66.09 +2.26

前営業日終値 63.83

CRB商品指数 193.4473 +2.7010

前営業日終値 190.7463