ホンダ、自動運転レベル3の「Honda SENSING Elite」搭載の新型レジェンド発売

 ホンダが、市販車初となるレベル3の自動運転機能を搭載した新型の上級セダン「LEGEND(レジェンド)」を発売した。新型がレベル3を達成した機能は「Honda SENSING Elite(ホンダセンシング・エリート)」に内包され、車両価格は税込みで1100.0万円、リース専用車両として100台限定で生産・販売する予定だという。

 国際的な規準で運転自動のレベルは5段階に分かれる。これまですでに多くの国産車で実用化されている自動ブレーキなどは、人の運転を支援する機能としてレベル1や2にあたる。レベル2まではドライバーが常に運転・システムを監視しなければならず、事故が起こった場合、その責任は運転手にある。

 ホンダのレベル3に該当する「トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)」は、ホンダが国土交通省より自動運行装置として型式指定を取得した自動運転レベル3「条件付自動運転車(限定領域)」に適合する先進技術であり、この搭載により高速道路渋滞時など一定の条件下で、システムがドライバーに代わって運転操作を行なうことが可能となった。

 動作の基本は、センサーで車両の位置や状態を把握し、一定の条件でシステムがアクセルやブレーキなどを自動操作。時速30km/h以下の高速道路渋滞状況を走行した時に、自動運転機能が作動する。一度、システムが作動すると50km/hまで自動運転する。自動運転の条件にあるかどうかは車両搭載のGPS(全地球測位システム)などが判断するという。

 ドライバーは緊急時に備えて運転席に着座する必要があるが、システム作動中は視線を前方から外して映像などを視聴でき、スマートフォンの画面を見ることもOKだ。自動運転システムの事故は、システム製造会社、今回の場合はホンダの責任となる。

 先般、筆者が別項で報告したようにホンダは、2018年10月に結んだ業務提携によって、レベル4以上に相当する自動運転車、および無人ライドシェアサービスについては米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の自動運転子会社、クルーズと共同開発に取り組んでいる。年内に日本でも実証実験を実施する予定だ。(編集担当:吉田恒)

限定100台で発売リース契約するレベル3の自動運転機能を備えた新型ホンダ・レジェンド、価格は1100.0万円

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