町唯一のスーパー閉店へ 京都・伊根、高齢化と人口減で売り上げ減少

4月30日での閉店が告知されている「JA全農京都Aコープいね」(京都府伊根町本庄上)

 京都府伊根町で唯一のスーパー「JA全農京都Aコープいね」(同町本庄上)が4月30日で閉店することが5日、分かった。人口減で売り上げが減少し、店舗設備の老朽化も進んでいた。町や地元住民らは運営するJA全農京都に存続を訴えている。

 町やJAによると、2005年に地元農協から運営を引き継ぎ、日用品や食料品、農具を扱ってきた。消費者には、既に店頭で告知している。町によると、ここ数年の来店数は1日当たり100~120人で、減少傾向となっているという。

 町は住民の食料や生活用品の購入先として必要なため、3日に説明に訪れたJA全農京都の幹部に存続を求める要望書を手渡した。町内4地区の区長協議会も連名で要望書を提出し、存続を求めているという。

 高齢化率が50%近い同町は、Aコープいねへの買い物支援バスを運行している。同店以外の最寄りのスーパーは約10キロ離れた「にしがき養老店」(宮津市岩ケ鼻)になる。

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