【切手美人inザ・ワールド】2006年・アメリカ 名女優ジュディ・ガーランドの波瀾人生

ジュディ・ガーランドの切手

アメリカ発行の切手で名優が続々と登場する「ハリウッドの伝説シリーズ」。今回はその中からジュディ・ガーランドを取り上げます。

母国でジュディは2回も記念切手になっています。最初は1989年、映画「オズの魔法使」50周年記念の切手で、ドロシー役として登場。この作品で17歳のジュディはスターになり、同時に不幸もやってきました。ハリウッドからダイエットを命じられて覚醒剤を常用。20代半ばに薬物中毒の症状がひどくなり、映画界から干されてしまうのです。

30代に入り、カムバックした作品が「スタア誕生」のヴィッキー役。これが評価され、ジュディはアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされました。今回の切手の原画は同映画の宣伝用写真をもとに、「タイム」誌のカバーイラストなどで知られるイラストレーター、ティム・オブライエンが描き下ろしたものです。

切手発行初日のセレモニーは、ジュディの84歳の誕生日にあたる2006年6月10日にカーネギーホールで行われました。3度目の結婚で生まれた娘のローナ・ラフトや、ジュディの仕事仲間だった俳優、女優が集まり、華々しく切手のお披露目をしました。

ジュディ本人は47歳で死去。睡眠薬の過剰摂取が死因だとされています。ニューヨークで行われた葬式には何千人ものファンが押し寄せましたが、切手の中の笑顔はどこか寂しげに見えてしまいますね。

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