メクル第530号 災害を生き抜く 家具の固定、食料備蓄、避難場所… 家族でチェック!

自然災害の種類

 東日本大(ひがしにほんだい)震災(しんさい)が2011年3月11日に起きてから、もうすぐ10年になります。大人だけでなく多くの子どもたちが犠牲(ぎせい)となりました。“災害(さいがい)”という言葉を小中学生も、より強く意識(いしき)するようになったのではないでしょうか。
 昨年度から「全国子ども防災(ぼうさい)作文コンクール」が開かれていて、2年目の今回は、長崎県から優秀(ゆうしゅう)賞に長崎市立高尾(たかお)小6年の黒川海空(くろかわみそら)さん、県立諫早(いさはや)高2年の野崎凪紗(のざきなぎさ)さんが選ばれました。課題図書優秀賞は、佐世保(させぼ)市立柚木(ゆのき)中2年の後藤珠羽(ごとうみう)さんが受賞。これを機会に、自然災害について考えました。

 自然災害が起こった時、生き抜(ぬ)くためにどう行動したらいいのだろう-。防災作文コンクールでは、“生きる”ために考えたことを作文で募集(ぼしゅう)しています。
 コンクールの課題図書となっているのが「ボクラはこうして戦う!!」(同コンクール実行委員会編(へん)/1200円)。「どんな災害があっても、子どもたちの命を守りたい」。そんな願いを込(こ)めて出版(しゅっばん)されました。
 地震(じしん)による火災(かさい)や津波(つなみ)、避難所(ひなんじょ)生活、土砂(どしゃ)災害に関する本当にあったことや昔からの言い伝えなど、六つの話が書いてあります。同じような災害が起こった時にどうすればいいのかを考える際(さい)のヒントになりそうです。
 ひと言で「自然災害」といっても、種類はさまざま。長崎県でも、実際に洪水(こうずい)や強風、火山噴火(ふんか)、土砂崩(くず)れなど身近で災害が起こっています。被害(ひがい)を減(へ)らすためにも、どんな災害があるのかを知り、防災情報(ぼうさいじょうほう)をキャッチする“アンテナ”を張(は)っておくことが必要です。
 命を守るため、大切な家族と話をしておくこともいいでしょう。▽家の中の安全(家具の固定や窓(まど)ガラスの補強(ほきょう)など)▽非常(ひじょう)持ち出し品(電気や水、ガスが止まっても困(こま)らないよう水や食料、燃料(ねんりょう)などを備蓄(びちく)/避難する時に持ち出す携帯(けいたい)ラジオや懐中(かいちゅう)電灯、着替(きが)えなどの用意)▽避難場所(家からの道のりの確認(かくにん))-といった点を家族でチェックしましょう。

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