【柔道】GS優勝の田代未来 金メダルが懸かる東京五輪へ「そういう場があるだけでありがたい」

リモート会見を行った田代未来

柔道のグランドスラム(GS)タシケント大会(ウズベキスタン)の女子63キロ級で優勝を飾った東京五輪代表の田代未来(26=コマツ)が7日、オンライン取材に応じ、優勝劇を振り返った。

まずは大会が無事に開催されたことに「この1年間、自分が思い描いた状況とかけ離れた中で柔道をやっていたので、海外に来られて試合ができたのがすごくうれしくて、楽しみながら試合できました」と笑顔で話した。

今大会は5試合オール一本勝ち。久々の表彰台テッペンを「やっぱりイイなぁと思いました」と感想を漏らしたが、今回の出来は「半分くらい」と厳しいジャッジだ。

「課題が見つかったのが一番大きな収穫。足技が効いていたけど、その後の技の威力だったり、相手に怖さを伝えられたらいいなと思った。今回の試合で満足することなく、今後の東京五輪に向けての過程だと思っています。もう一つ、二つレベルアップした状態にしていきたい」

新型コロナウイルス禍では足腰を重点的に鍛え、足技に磨きをかけた。

「下半身が弱く、重心が上がり、投げられてしまうことが多かった。そこが自分の弱点だと感じていたので、そこに重点を置いてトレーニングをするようになりました」

徹底して走り込み、ウエートトレーニングは下半身中心。チューブを使って負荷をかけながら低い姿勢で動く練習も行った。コロナ前よりも下半身が強くなったと実感できたことで「効果があったと信じたいです」と笑った。

大目標の東京五輪はコロナ禍で混とんとしており、海外客の受け入れを見送るとの話もある。「欲を言えばたくさんの方に試合を見ていただきたいけど、この状況なのでそうはいかないかなと思っています」と言いつつ、改めて「そういう場(五輪)があるだけでも本当にありがたいと思っています」としみじみ語った

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