「心房細動を知っていますか?」 30~70代男女の約4割は「知らない」と回答。

3月9日~15日心房細動週間:「心房細動」は知っているが脳梗塞リスクとの関連性を知らない人 約3割

オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、3月9日の「脈の日」、3月9日~15日の「心房細動週間」を前に30代~70代の男女1,098人を対象に心房細動の認知と健康に対する意識調査をおこないました。
調査の結果、「脳梗塞・心筋梗塞」の言葉の認知率は83.9%と高い一方で、「脳梗塞」の原因の一つといわれている「心房細動」の認知率は61.8%となりました。しかし、「心房細動」という言葉は知っているが脳梗塞との関連性について知らない人は31.4%※1でした。また、全体のおよそ半数にあたる56.8%の人が「脳梗塞・心筋梗塞の発症を不安に感じている」と回答する一方で、全体の約18%※2の人が日常生活で不整脈を感じたことがあるが、不整脈を感じた後に「検脈」や「受診」などの行動に移した人は約20%※3に留まりました。これらのことから、「脳梗塞・心筋梗塞」や、不整脈の一種である「心房細動」という言葉は多くの人に知られているが、「心房細動」が「脳梗塞」の発症原因のひとつであることや、不整脈に対処する人が少ないことも確認できました。

当社では、ウェアラブル血圧計や、2019年より米国で先行発売されている心電計付き上腕式血圧計等の新たなデバイスや、遠隔診療サービス等の提供を通じて、脳・心血管疾患の発症リスクとなる「心房細動」の早期発見に貢献していきます。また心房細動週間などの機会を活用した「不整脈リスク」と「心房細動の早期発見の大切さ」の啓発を通じて循環器疾患事業ビジョンである「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」実現を目指します。
※1「心房細動について知っている事」で、 「心房細動になると脳梗塞になる危険性が高まる」「心臓に血栓ができやすくなる」「血栓が脳の血管を詰まらせることで脳梗塞になる」のいずれにも 回答してない人の合計(n=1098うち31.4%)
※2 普段の生活中で、脈の乱れを感じた事はありますか?の回答で「時々ある」「ある」と回答した人の合計(n=1,098うち約18%)
※3 脈の乱れを感じた後に「検脈」や「受診」などの行動に移した人の合計(n=196うち約20%)

【調査結果のまとめ】
2人に1人が脳梗塞・心筋梗塞を不安に感じており、「脳梗塞・心筋梗塞」という言葉の認知率は83.9%。
脳梗塞の原因の一種である「心房細動」の認知は61.8%。一方で、心房細動という言葉は知っているが脳梗塞や血栓との関連性を認知していない人は31.4%
5人に1人(約18%※1)の人が日常生活で不整脈を感じたことがあるが、そのうち不整脈を感じた後に「受診」や「検脈」などの行動に移した人は約20※2。
新型コロナウイルス感染拡大により健康関連で関心が高まった分野の1位が呼吸器、2位が糖尿病、3位が循環器、4位メンタル、5位に高血圧。

【調査結果の詳細】
1.2人に1人が脳梗塞・心筋梗塞を不安に感じており、「脳梗塞・心筋梗塞」という言葉の認知率は83.9%
30代~70代の男女1,098人に、脳梗塞・心筋梗塞の認知を調査したところ、「脳梗塞」「心筋梗塞」という疾患を知っているのは83.9%にのぼりました。また、脳梗塞・心筋梗塞を不安に感じている人は56.8%となり、2人に1人以上が不安を感じていることがわかりました。

2.脳梗塞の原因の一種である「心房細動」の認知は61.8%。一方で、心房細動という言葉は知っているが脳梗塞や血栓との関連性を認知していない人は31.4%
心房細動を知っていると回答した679人に、心房細動について知っている事を聞いたところ、「脳梗塞になる危険性が高まる」「血栓ができやすくなる」「血栓が脳の血管を詰まらせることで脳梗塞になる」いずれにも回答しなかった人は345名、全体の31.4%いることがわかりました。このことから、「心房細動」という言葉は知られているが、
リスクは疾病との関連性については深く理解されていないことがわかりました。

図4
35人に1人(184の人が日常生活で不整脈を感じたことがあるが、そのうち不整脈を感じた後に「受診」や「検脈」などの行動に移した人は約205
普段の生活中で脈の乱れを感じた事があるかを聞いたところ、時々あるが15.3%、あると回答した人が2.6%という結果となり、合計約18%のおよそ5人に1人が日常生活で脈の乱れを感じていることがわかりました。また、時々ある・あると回答した196人に、脈の乱れを感じたときの行動を聞いたところ、「何もしていない」と回答した人が77.6%にのぼり、脈の乱れは感じるが、特に対処することなく放置してしまっている人が多いことがわかりました。脈の乱れにより後日医療機関を受診した、別の通院のついでに医師に相談した方などを合計はわずか20%となりました。不整脈の中には、脳梗塞の原因になる「心房細動」が隠れている可能性もあります。自覚症状が続く、また気になるときは医療機関に相談しましょう。
※4 普段の生活中で、脈の乱れを感じた事はありますか?の回答で「時々ある」「ある」と回答した人の合計(n=1,098のうち約18%)
※5 脈の乱れを感じた後に「検脈」や「受診」などの行動に移した人の合計(n=196の約20%)

4.新型コロナウイルス感染症の感染拡大により健康関連で関心が高まった分野の1位が呼吸器、2位が糖尿病、3位が循環器、4位メンタル、5位に高血圧。 新型コロナウイルス感染症にの感染拡大により関心が高まった分野に関しては、「喘息などの呼吸器系の疾患」と回答する人が最も多く26.1%、次に「糖尿病、高血糖など代謝分泌系の疾患」が25.8%、「脳卒中、心不全など循環器または血管系の疾患」21.9%,「メンタルなど診療内科系の疾患」21.4%、「高血圧などの症状」17.9%となりました。感染拡大により長引く自粛生活の影響などから、疾病などに関する正しい情報や理解促進が重要になると考えられます。

日本脳卒中協会 常務理事 事務局長 竹川英宏先生からのコメント

公益社団法人日本脳卒中協会 常務理事 事務局長
獨協医科大学病院脳卒中センター 教授・センター長

不整脈は健康な人でも起こるものです。自覚症状がない場合も多く、また症状を感じた場合でも、しばらく安静にしていると症状がおさまることも多いので、気にされない方も多くいらっしゃいます。不整脈には脳梗塞(脳や頚の動脈が詰まるタイプの脳卒中)や心筋梗塞の原因となる「心房細動」などのリスクの高い不整脈もあります。自覚症状を感じたら、自分の指で手首の脈を触れて(心房細動週間ホームページを参照,http://www.shinbousaidou-week.org),規則正しいか確認してみるのも良いでしょう。また、家庭用血圧計(不規則脈波検出機能付き家庭用血圧計)や家庭用心電計を使うと,不整脈が疑われるかどうかをご家庭でも確認できます。自覚症状がなくても不整脈が起きていることもありますので、これらの方法で脈を確認して不整がある場合、また動悸、息切れ、疲れやすいなどの自覚症状がある場合は、医療機関で心電図検査を受けることをお勧めします。3月9日(脈の日)~15日は「心房細動週間」です。この機会に、ご自身の脈をチェックしてみてください。

【調査の概要】
■調査目的 :体調の変化と心房細動の認知、健康感度を調査。
■調査対象 :関東在住の脳梗塞・脳出血、心筋梗塞、心房細動、狭心症を発症したことがない30代~70代の男女1,098人
男性30-39歳105人/40-49歳110人/50-59歳114人/60-69歳110人/70-79歳110人
女性30-39歳 110人/40-49歳108人/50-59歳108人/60-69歳111人/70-79歳112人
■調査エリア :関東
■調査方法 :インターネット調査
■調査期間 :2021年2月16日(火)~2021年2月19日(金)

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